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その頃にはヌマタコを殺しておきたい  作者: てるゆう月
朝日登らぬ地獄の日々に
18/22

お互いの気持ち

警察から逃げるために荷物の準備をして、れうの家…?に向かった。寂れた家の地下にれうが入っていって、待ってる間にゆうひのことを調べると、自分が殺したことがバレているようだった。

「みやは…?大丈夫?」

リュックを背負ったれうが出てきただけだった。

「なんだ、れうか…びっくりした」

「悪かったかよ。なあ、お腹空かない?」

「ちょうど空いてきたところ」

「そこにコンビニあるから、なんか買ってこう」

「私、大丈夫かな?警察とか…」

「みやはの家から多少距離はあるし、大丈夫だよ。レジは一応俺が行くから」


ーコンビニー

「アイス食べてもいい?」

「ん、いいよ」

「パピコ買うから半分こしよーよ」

「ん。お菓子もほどほどにな。今後まともにご飯が食える保証はないんだ」

「はいはい」

みやははおにぎり一つといちごみるくとパピコ、れうはメロンパンとミルクコーヒーを買い、れうの家?のなかの破れたベッドに座って食べた。

「ここ、本当に人住んでるの?れうの親は?」

「流石に普段はここに住んでないよ。学校から10分くらいのところに親戚の家があるからそこに住んでる」

「ふーん、じゃあここはなんなの?」

「普通に廃墟。でも、俺にとっては実家みたいなもん」

「ふーん」

パピコを取り出して2人で頬張った。

「私、正直れうのこと最初は信頼してなかったんだ」

れうはパピコにぎゅっと力を入れた。

「だってさ、クラスで喋ったことない男子だし、急に馴れ馴れしいし、やばい奴だと思ったよ。でも、たった数日一緒に過ごしただけだけど、れうのこともう信頼してるよ」

数秒、無言でパピコを吸った。

「俺も、正直…みやはがヌマタコだから、みやはの力をうまく利用できないか、ずっと考えてた。でも、今日みやはが連れ去られそうになって、みやはをおんぶして逃げた時…俺、本当に自分の利益のためだけに今みやはのこと助けたのか、分からなくなって…その、キモいだろうけど、俺、もう普通にみやはを1人の…その…友達?みたいな感じで見てる…から…」

みやはは我慢していたがじわじわと口角が上がってしまった。

「ふーん、私のこと好きなの?」

「俺ら今こんなことしてる場合じゃないって分かってる?」

「分かってないから言ってるんだよ」

みやははニヤニヤしながられうにデコピンした。

「あはははは、あは、あはは」

「はっはっはっはっ、はぁー、やばい、俺、久々にこんな笑ったわ」

「あのカラオケ懐かしいね〜ほぼ初対面の時の!」

「懐かしいってほど時間経ってないけどな」

「れう、いろいろ、私助けられっぱなしで、いつもありがとうね」

「こちらこそ、こんな笑えたのはみやはのおかげだよ」

「ねえ、流石にここまで警察とか来ないよね?私、もうヘトヘトだから寝てもいいかな…?」

「そうだね、今後に備えて体力を温存しておくのは大切なことだ」

「ん…じゃ…おやすみ…」

みやははすぐに眠ってしまった。

「あー、ここはダニがいるから…って、もう寝てるし…」

れうは一旦みやはを床におろして、ベッドを消毒して綺麗なシーツを地下から持ってきた。

「ごめんな。俺のせいで」

れうは罪悪感に苛まれ、泣いてしまった。

「みやは…俺のこと、信じてくれて、ありがとう…」

れうもみやはの隣で寝た。

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