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その頃にはヌマタコを殺しておきたい  作者: てるゆう月
蓮と泥水の愛の先に
10/22

そもそもなぜゆうひは

霊宮れんとがゆうひが行方不明になったことの噂を流していた。

れうとカラオケで情報をしばしもらったみやはだが、まだ分からぬことだらけだった。

そのうちの一つとしても、ゆうひはあの日、“塾のテストがあるから一緒に帰れない”と言っていたのだ。なぜ山にまでついて行っていたのかが謎だった。そして霊宮れんとという新たな情報源。今は行方不明ということになっているが、ゆうひの死の真相を知っている可能性もある。みやはは情報集めと同時に何か自分に不利になりそうだったら先に手を打とうと考えた。

「崎田が持ってたものねぇ…でも、普通に夜だったから分かんないけどスマホじゃないんすか」

そもそもみやははなぜゆうひの持ち物のことを聞いたのか。ゆうひはあの時スマホを持ってほとんど手ぶらだったが、暗闇でもうっすらゆうひはスマホと何かを持っていたであろうのをみやははみていた。四角っぽい手持ちサイズの物だったが、みやははそういうものに特に見覚えがなかった。

「そっかー」

「じゃあ、僕戻りますね」

「あ、まだ!まだ、そのゆうひをみた時の詳しいことが知りたくて…」

「…あなたなんなんですか?」

「え」

「みたことはあるけど、初めて話したのにグイグイ来て、自分の利益しか考えてない」

れんとは小さく舌打ちして去っていった。

ひのはかなりガクガクしていた。

「えぇ〜怖すぎ…俺霊宮があんなやつだって知らなかった…」

「私も…普段見る時は結構明るいのに…」

れんとは結構笑っているイメージが強くて話しかけやすい存在だと思っていたため、みやはは結構怖かった。

「みやは」

そこへ突然れうがやってきた。

「え、井田?」

ひのは突然みやはが名前呼びされていることに驚いているようだ。

「どうしたのれう」

「俺は霊宮と何回か学校外でも会ったことがあるんだ。俺ならきっと話が聞ける」

れうは意外なところで人脈を広げていたようだ。

「じゃあ私が出しゃばるまでなかったじゃーん…もう」

状況が掴めていないひのだがとりあえずれうに一礼した。

れんとはすでに誰かと話していたが、れうが声をかけたられんとは周りを少し見渡したが友達に「わりい」と言ってれうに寄ってきた。

「どうしたー?」

みやは達と話す時とは明らかに声色が変わっていた。

れうは周りに聞こえないようコソコソ話したら、2人で小声で話しながら廊下を歩き出した。

「みやはたん、いつのまに井田と仲良くなったの?」

ひのはみやはに聞いた。

「つい最近だよ。隣だからちょっと話してたら、案外気が合ったってわけ」

「みやはも性格悪いねぇ、井田は嫌いとか昔言ってなかった?」

「それはまあ昔の話でしょ」

今も好きか嫌いかで言ったら嫌いだが。

数分経って、2人が教室前まで戻ってきた。れんとはかなり取り乱した様子で。

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