憧れと現実のその先に
はじめて書いてみました。
チャレンジしてみました。まだまだこれからですが、読んで少しでも続きが気になっていただけたら
幸いです。
イモウトという生き物はいったいなんなのだろう。
家ではあんなに自堕落でかわいげの欠片もない。しかし一度外に出れば、
ここぞとばかりにかわいさをふりまいている。まるでアイドルかの如く。
僕の妹も可愛ければどれだけお兄ちゃんしたことか。。。
「お兄ちゃ~ん?早く起きて~?遅刻しちゃうってば~」
誰だ?僕のことを起こすのは。。。まさかイモウトか!!
願望が叶ったと思い僕はすぐに目を覚ました。
重い体を起こし眠い目を擦りながら見たその先にいたのはイモウトではなく弟であった。
お前かよ!!
僕は思わず突っ込んでしまった。再びの眠気に襲われながらも、しかしながらせっかく僕のことを起こしてくれたのだ。
(はありがとうと伝えようとしたが、弟は何かいいたげな顔をしていた。
「どうしたんだ?」眠気と戦いながら会話を続けた。
「お兄ちゃん。ボク女の子になりたいの。」
僕は一瞬で目が覚めた。
こいつはいったい何をいっているのだろうか。たしかに僕の弟はまだ小2だし生まれた時から
女の子と見間違われるほどかわいかったが。
「クラスの女の子がかわいくてすごく楽しそうだったの!」
弟は目を輝かせながら急に語りだした。その後5分間かけて話を聞かされたのだが、
弟の言い分を要約すると、オシャレが楽しそうで、自分もやってみたいというものだった。
「いいんじゃない。」
小学生によくある一過性の戯言だろう。
僕はテキトーに返事をし、目覚まし時計を確認した。
「土曜じゃねえか。」
眠いことを思いだし僕は再び眠りについたのだった。
「お兄ちゃ~ん?早く起きて~?遅刻しちゃうってば~」
(なんだこのデジャブ感、まだ女の子ごっこやってるのか。)
まだ覚醒していない脳を無理やり起こし瞼を開く。
目の前にはめちゃめちゃかわいい女児がそこにいた。
(なんだ、夢か。)
「もう、寝ないでってば~、ボクと遊んでよ!」
馴染みある声が鼓膜に響いていた。
(ん?誰だこいつ。)
そして僕は完全を目を開けそこで初めて目の前の現実を認識した。
弟が女児になっていた。
何度も目をこすり確認したが、めちゃくちゃかわいかった。
一瞬僕の<妹の病>が再発しそうであったが、よく考えて、いやよく考えなくても
目の前にいる女児は僕の弟だ。
「これから妹になるから!」
弟?はそう言い放つと、とてとてと笑顔で自分の部屋に戻っていった。
(まあ、たまには弟の遊びにも付き合ってやるか。)
しかし今思えば、この判断こそ僕の<妹の病>が重症化するきっかけになっていたのかもしれない。
もう少し続きを書いてみようかと思っています。
イモウトへの愛を叫んでもいいでしょうか。
(現実に妹がいますが、クソです。)