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第七話 ダブスタクソ親父!

王都に着いた途端になぜか最高司令部から王宮に呼び出されたので向かってみると…


「おお!ジークよ!帰ってきたのか!!!」

「申し訳ないけどWho are you?」

「殿下…このお方は我らの王です…」


うわ、出たな敵前逃亡クソ親父。

またの名を侵略戦争クソ親父、到底許されるべきではないと思う。


「記憶喪失になっていたというのは本当だったのか!しかし、それでその戦術的才能を手に入れたのなら、儲け物だろうな!ガハハ!!」


できる事なら今すぐにでもライフル銃で彼を撃ちたい所だが、きっとフレイヤも我慢しているだろうし勘弁してやる。


「それにしても、このワシが帰ってきたというのに王都防衛隊の者どもは何をやっているのかね!!歓迎の一つもないとは!!!」

「ま、まぁ敵がすぐそこまで迫っていますし、仕方ないのかも「これは王都防衛隊の粛清を検討せねばならん!!!そう思うだろう?!ジークよ!!」」


王都防衛隊の粛清と聞いて、背筋が凍った。

それはフレイヤを粛清するという事で、彼女が死ぬという事で、もう2度と会えなくなるという事だ。

俺はとりあえず彼を止めるしか無かった…もし止められなかったら、本当に彼を撃つだけだ。


「ち…父上、王都防衛隊は態度こそ悪いものの、戦いにおいては素晴らしい戦果を上げています!ここは彼らを単に殺すのではなく、利用するのが得策ではないかと愚考します!!」

「し、しかし軍規は大切じゃろう…?」


なんで変な時にまともになるんだ!


「軍規は軍を縛り付けるためのもので、少なくとも今は軍は魔王軍に縛り付けられております!ここは軍を利用して、あえて軍規を捨てる事で魔王軍と軍をという二つの厄介事を同時に

排除するのが一国を統治する王として非常に賢い行動であると愚考します!!!」

「…う、うむ、それもそうじゃな。ワシの代わりに魔王軍がこの無礼者どもを始末してくれると考えれば、気分が良くなるわい。ジークよ、賢くなったな。」


良かった…


「所でジークよ、お前は戦術において秀でておるが、戦略においては、ワシの方に軍配が上がるじゃろう。ジークよ、そなたもいつかは軍を率いる大将軍となるのだから、ワシの戦略論を聞いていくが良いぞ!」

「は、ははっ!喜んで拝聴します!、」


こいつが戦略家なら俺とフレイヤは大戦略家だ!





機密保持(笑)の観点からフレイヤとは分かれて俺だけが王の書斎へと招待された、できれば行きたくない…だがフレイヤが巻き込まれないならダメージは少ないと言えるだろう。


「さて、ジークよ!まずワシの戦略を語る上での前提から話そう!!

ワシの戦略ではまず戦術や戦略といった些細なものはあまり重要視しない!なぜならそれらはワシが重要視する『補給』と比べてあまりにもどうでもよすぎるからじゃ!!!補給さえあれば軍隊は回る!軍隊は巨大な胃袋なのじゃ!!」(早口)


ひどいナポレオンだ。


「さて!その補給の確保方法じゃが!ワシは天才的な方法を思いついた!それこそが名づけて!『牛車で焼肉作戦』じゃ!!

つまり!牛車に荷物を運ばせ荷物を消費したら車部分を捨て!残った牛を食料として消費すれば補給が少なくて済む!」(早口)


はい牟田口、はいインパール作戦、死。


「そもそもゲルマー人は菜食民族なのだから木の根などの現地の植物を食べれば補給など必要ない!!補給などいらないのじゃ!!!」(超早口)


牟田口みたいな事しか言えないのかこの敵前逃亡クソ親父。というか戦略じゃなくて戦術じゃん。


「ジークよ!ワシの戦略を参考にしてお前も立派な戦略家になるんじゃぞ!!分かったな!!!」

「はい!りっぱなせんりゃくかになります!」


俺は魔王軍最高司令官殿に敬礼して、足早に王宮を去ろうとした、が。


「あぁそれとジークよ!」

「はい!なんですか父上!」

「ワシの愛弟子が部隊を欲しがっておる!!すぐにお前の部隊をワシの弟子に与えてくれ!!」


クソッタレ!!死ね!!!折角指揮官の名前も覚えたのに!!!


「分かりました!!すぐに指揮権を移譲します!!!ですが私は何の部隊を指揮すれば…?」


「ジークよ、お前は優秀な指揮官じゃ。だから少数の兵力でもなんとかなるじゃろう。

レーン川の左岸、つまり暗黒森の方じゃな。は魔王軍に渡河されようとしておる!現地の兵どもをお前にやるから魔王軍の渡河を食い止めるのじゃ!!」

「分かりました!部隊をお与え頂き感謝します!!」


俺は魔王軍英雄に敬礼し、書斎を出たら一目散に王宮を走って出ていった。



















「だってよフレイヤ…力がなくてごめんね」

「いいんですよ!レールガンも手配する前でしたし、何より殿下が無事ならそれだけで…」

魔法が使える人はとっくの昔に徴兵されているので徴集兵のうち魔法が使える者もわずかだろう…!そうだ!なら…!


「もしかしてフレイヤって職人とかそういう人達につてがあるの?」

「えぇ、一応。家が職人出身の貴族でしたから。」


それは良い事を聞いた!

やっぱり魔法が使える兵力が減るなら新兵器が欲しいよね。


「その職人はどこにいるの?」

「王都から南に行ってキールという名前の港町にいますが、殿下は今度は一体何を…」

「俺!その人達に新しい火砲を作ってもらう!!」

「…火砲?」

「火薬で発射する大砲の事だよ!魔法式じゃない銃と同じ!」

「…そんなの、前装式の銃しかないじゃないですか。…一応後装式にもできるとは思いますが…」

「前装式でも問題ないし後装式ならもっと嬉しいよ!彼らに作ってもらうのは…


迫撃砲と機関銃だ!!」

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