転生なんてしたくなかったんだが
生まれ変わった主人公はダンジョンの中に転生してしまった。
神からもらったただ一つのスキルを駆使して最強になっていく物語。
主人公:藍川 幸暉
初期ステータス
Lv1
HP:10
MP:5/5
所持スキル:∞進化
夏真っ盛りのこの時期俺はだらだらと大学生活の休みを謳歌していた。
2022年なんて全然外出れなかったし、来年はもっと遊びに行けると良いな。
そんなくだらないことを考えながら日課のジョギングへと取り組む。
良い感じに距離も伸びてきた!じゃ、そろそろ帰ろっかなぁ。
そんなことを思っていた矢先、自宅の前の歩道橋でトラックが赤信号にもかかわらず突っ込んできた。
眩い光とともに今まで感じたことのない痛みが襲ってくる。
まずいな...これ死ぬやつ...
まだ家族にも何にも返せてないのに...嫌だな...
そんな刹那の時結局最後に思い浮かんだのはいままでお世話になってきた人たちであった。
気がつくとそこは真っ白い何もない空間に立っていた。
ここは...どこだ...
周りを見渡しても何もない。
あなたは不安にも命を落としてしまいました。
次の世界でどう生きるのかはあなたの自由です。
ひとつだけ私から贈り物があります。
ぜひ活用してください。
くそっ!なんだってんだ。頭に響く声にうざったい感情を覚えながらまた視界が白く染まる。
ダンジョン一階層 そう書かれたウィンドウが前方に表示される。
ステータスというものもその下に書かれている。
なんだここは。とりあえず人にあってみないと...いやまずは出口か
そう決めてあてもなくこのだだっ広い少しくらい空間を歩き出す。
少し歩くとなにやら生き物の動く音がする。
明らかに人間ではなさそうだったが、俺は音を殺ししずかに近づいてみる。
す、すらいむってやつか?そこにはブヨブヨとした薄青い色の生き物が地面の苔を食べているところであった。
異世界っぽいけどなんか魔法とか使えないのかな...
でもステータスを見る限り今の俺にそんなことはできそうになかった。
素手でどう倒せってんだよ...
あまりに不憫な転生じゃねこれ!
そう不満を思いつつとりあえずはスキルにあった∞進化と唱えてみる。
あなたは進化先を選ぶことができます。
一度選択したら選び直しはできません。
→戦士
→魔術師
→天使
→デーモン
こんなかからえらべってのか...