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第20話 ヤンキー、白竜を鍛える

ギルドに行きダンジョン探索を終えた報告に来ていたリュー達。


「ダンジョンはどうでしたか?」


「あぁ。少し物足りなかったなぁ。もう少し歯ごたえのあるダンジョンにすりゃあ良かったぜ」


「ですが、最初はやはり簡単なところからでいいと思いますよ? はい! 魔石の報酬です!」


「あんがとよぉ。じゃあ、また来るわ」


「はい! またのご利用お待ちしてます! ちなみに、B級になるには活性ダンジョンを1つ攻略するのが条件となっておりますので、挑戦してみて下さいね!」


「そうなのかぁ。じゃあ、今度行ってみるわ!」


「はい! お待ちしてます!」


ギルドを出ようとすると、S級のブランが立ってこっちを見ていた。


「おう。ブランだっけ? 依頼を受けに来たのか?」


「ああ。そうさ。S級にしかできない依頼があるからねぇ」


そう言いながら髪をなびかせる。

それを見てチッと舌打ちをしているダイン。


「そうだ、お前もクラン作ってるのか?」


「おぉう。僕のクランの事も知らないのかい? 有名だよ? 神聖剣術団ホーリーソードマンズって言うんだ」


「ふーん。知らねぇな。そんでさ、そのクランを鍛えるのはどうしてんだ?」


「んー。僕の所は闘技場借りて僕と戦うか、あとは、実戦あるのみで、魔物たちと戦わせるかしかないんじゃないのかい?」


「闘技場借りれんだな! いいこと聞いたぜ! やっぱ、実戦あるのみだよな!? ありがとよ!」


ブランのキザな話し方と雰囲気もリューには何ともないらしく普通に会話をしている。


ギルドを出るリュー達。


「兄者! なんで、あんな奴にクランのこと聞いたんだよ!?」


「んあ? あんな奴ってS級なんだぞ? 強くなるには強い奴に聞いた方がはえぇだろうが!」


「そ、そりゃあそうかも知れねぇが、ワイのプライドが許さねぇ」


「はぁ!? 強くなる為にはプライドなんていらねぇんだよ!! 強くなることだけ考えろ! 余計なこと考えてんじゃねぇ!!」


「うぅ。た、確かに兄者の言う通りだな……」


「いいから、クランを強くする為に実戦だ!」


そういうと家に急いで帰るのであった。



「白竜の主要メンバー呼んでくれ」


家に着くなり、バルトに指示をする。


「かしこまりました」


礼をして部屋を出ていく。


────コンコンッ


「いいぞ」


「お呼びっすか?」


顔を出したのはグレンであった。


「あぁ。全員そろってっか?」


「揃ってるっすよ」


「じゃあ、入ってくれ」


ゾロゾロと入ってくる1番隊から5番隊までの隊長、そして0番隊の面々。


「兄者、さっきの話か?」


「そうだ」


ダインに答えると全員を見回して言う。


「戦闘員全員で西の森に1週間篭ろうと思う」


「西ってぇと強ぇのがゴロゴロいるって聞くが?」


再びダインが質問する。


「おう。俺は、闘技大会前に1週間そこで鍛えた」


「だから、あんなに強くなってたんかぁ」


「あそこは、死ぬ気で戦うことができるぞ」


「そりゃ、おっかねぇな」


ダインが肩を竦めて言う。


「いいか? 一週間分の準備をするんだ! 明日出発する! いいか!?」


「「「「「おす!」」」」」



次の日、白竜の一団は西の森に来ていた。


しばらく来ていなかったためか、魔物の量が多い。


「デカいのが出てくるまでは各個撃破だ! 無理そうだったら言えよ!?」


「「「「「おす!」」」」」


しばらく進むと、ゴブリンの村が出来ていた。


「コイツらは、放っておくと直ぐに村を作りやがる! 全員で攻め落とすぞ!」


「「「「「おす!」」」」」


全員で前に出る。


「2番隊! 内部に侵入して錯乱しろ!」


「了解じゃ! みんな行くのじゃ!」


すると2番隊の面々は気づかれないうちに影から村の中に侵入して建物に火をつけた。


「3番隊! ここからできるか限り敵を撃て!」


「了解です! 我らが全て撃ってみせましょう! さぁ、撃ちますよ!」


バシュバシュバシュ


弓でゴブリンを次々と射抜いていく。


ゴブリンが凄い数村の中に集まってこちらに向かってくる。


その数、百体は居るだろうか。


「4番隊! 村の出口を塞げ!」


「おず! 絶対通さないんだな!」


隊列を組み、出口を塞ぐ。


「よーっし! じゃあ、1番隊! 4番隊の横から強襲!」


「いくっすよぉ!!」


「「「ウラァァァ!!」」」


ザシュザシュザシュ


ゴブリンを次々に倒していく。

すると、錯乱を終えた2番隊が戻ってきた。


「中に人質はいたか?」


「人間は居なかったのじゃ!」


「そうか。じゃあ、一気に行くかぁ……5番隊前へ!」


「は、はい!」


「一気に殲滅!」


「みんな一斉にファイアーストームを放ちますよ!?」


「いっせーの!」


「「「「ファイアーストーム!!」」」」


ゴォォォォォォ


ゴブリンが一気にチリとなり魔石に変わる。


「よーし! 前進するぞぉー」


中に進軍していく。

目の前にはゴブリンがパラパラ居るだけだ。


すると、奥から大きなゴブリンが出てきた。


ゴブリンキングのようだ。


「デカいの出てきたぞぉ! いけぇ!」


「自分が出るっす! ビルドアップ!」


ドゴンッ


ゴブリンキングとぶつかり合うグレン。


ドスドスドスッ


殴り合うグレン。


「ウオラァァァァ」


グレンは跳躍し、渾身の力で腕を叩きつける。

ビルドアップにより筋肉が増えているため、重量があるのだ。


ドゴォォォン


小さなクレーターが出来ている。


プシューッと縮んでいくグレン。

ハァハァと息が上がっている。


ゴブリンキングは魔石に変わっていた。


「グレン、ギリギリだったな?」


「そ、そうっすね。ハァッハァッ」


「もう少し工夫したらどうだ? ビルドアップ、部分的に使えないのか? そしたら少し疲れなくなるんじゃないか?」


「なるほどっす! 考えてなかったっす! それ、やってみるっす!」


「おう。やってみろ」


リューがグレンにアドバイスしていると、他の隊長達も集まってきた。


「ワシにもアドバイスもらえないじゃろうか?」


「ジャックは気配を消したまま攻撃出来たら最高じゃねぇか? 今は攻撃する時に若干殺気が出てる」


「わかったのじゃ! やってみるのじゃ!」


ジャックは喜んで下がると今度はフィルがやってきた。


「我にも何かないでしょうか!?」


「フィルは……動きながら弓を正確に射抜けたらいいんじゃねぇか? 今は止まってないと撃てねぇだろ?」


「確かにそうであるな! 精進することにする!」


喜んでるんだか分からないが笑顔で下がっていくフィル。


どうせなら全員分にアドバイスしようと思い、ドムに語りかける。


「ドム、お前のバリアーはすげぇ。でもよぉ、複数枚出せたらもっと凄くねぇか?」


「おでは、もっど凄くなりたいんだな! 何枚も出せるように頑張るんだな!」


「あぁ。頑張ってくれ!」


ドムの次は、マークである。


「マークは………………特にねぇな」


「な、ないですか!?」


「んー。魔法は申し分ねぇし、連携も取れてた…………じゃあよ、もう少しすげぇ魔法を使えるようになればいいんじゃねぇか?」


「は、はい! オリジナル魔法とか考えてみます!」


「おう! なんかカッコイイな! やってみろ!」


「は、はい! 頑張ります!」


そうして、アドバイスして回り、ゴブリン村を焼き払って、野営するのであった。


こうして、一週間みっちりと魔物を倒して回るのであった。

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