第3話 異世界っぽい
3話目になります。感想とか欲しいな〜、なんて思っちゃったりして。
そばにあった丸太に座り、カリアに話を聞くことにした。カリアはすぐ隣に座っている。このまま手を握っちゃおうかなぁ〜?…冗談です。
「私は駆け出し冒険者で、この森に薬草を取るクエストで来ていたの。でも、森の推奨レベルからしても出てくるはずがないオークが出てきて…。」
「それで襲われてたのか。ていうか、やっぱり冒険者っているんだな。」
「"やっぱり"?当たり前でしょう?」
「いや、当たり前じゃない。俺は異世界から来たからな。元の世界じゃありえないことが今起こってる。魔法も無ければ冒険者もいない世界だよ。」
「え!?今さらっと凄いこと言ってるわよ…?異世界って…。」
「うん、異世界。だからさ、この世界のこともっと教えてくれないか?」
「いいよ。えーと、まず冒険者についてね。」
ーー冒険者ーー
冒険者ギルドに所属し、クエストと呼ばれる依頼を受ける者のこと。冒険者にはランク分けがされており、クエストやフィールドには推奨ランクが設定されている。ランクは下から順に、E、D、C、B、A、S、SS、Xとなり、ランクアップクエストという難易度が比較的高いクエストをクリアするとランクが上がる。ランクアップクエストを依頼するかどうかはギルドマスターが決定する。
「なるほど、だいたい思ってた通りだな。」
「ところでなんで冒険者なんて知ってるの?無かったんでしょ?」
「俺は異世界転移したけど、そういうテーマの物語がたくさんあったんだ。な?作者。」
これもそうだよー。
「作者って誰よ…。まぁいいわ。次は種族と職業について話すわね。」
ーーこの世界の種族ーー
この世界には5種類の種族がおり、人族、獣族、妖精族、炭鉱族、魔族となる。人族はバランスの取れたステータスを持ち、獣族はパワー特化、妖精族は回復魔法特化、炭鉱族は防御力特化、魔族は攻撃魔法特化となる。力関係に差は無く、同じ街で種族が入り乱れて住んでいる。
ーー職業ーー
10種の職業があり、それぞれ、勇者、戦士、黒魔導士、白魔導士、盾使い、槍使い、斧使い、盗賊、賢者、狩人、魔物使いとなる。なお、勇者は世界に1人しか存在できず、無意識に職業が決まってしまう。通常はステータス画面で念じることで、一生に一度職業を定めることができる。
おお、異世界っぽい!
「そういえばカリアのステータスを見ていなかったな。」
「そうね。見せてあげる。」
ブォンという音と共にカリアのステータスが表示される。
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カリア・クライムのステータス
Lv5
HP 80
MP 30
攻撃力 60
防御力 50
〈魔法〉
〈スキル〉
速攻
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なるほど…。あれ?そしたら俺のステータスおかしくね!?
「ねぇ、キョウヘイのステータスも見せてよ。」
「い、いいよ…。」
ステータスを見せた。カリアは完全に固まっている。やったなこれは。
「え…。なにこれ…。初期魔法が5つ…?Lv3で全ステータス130…?しかも職業が勇者……………勇者!?」
バタッ。カリアは倒れた。とりあえずデコピンしてみる。起きた。恐らくオークを倒したことでLvが上がったんだろう。でも、職業が勇者はおかしい。なんで俺が勇者なんだ…?
「あ!!」
そうだ。女神は俺に勇者の素質があると言っていた。すっかり忘れていたけど。てことは魔王倒さなきゃじゃん!ふざけんなよ!なんで強制なんだよ!
「ね、ねぇカリア?もしかしてこの世界に魔王とかいたりする?」
「いるよ。魔王といっても、魔族中心の凶悪な犯罪組織のボスなんだけど。」
思ってたのと違った。魔王の城とか無かった。でも、やるしかないのか。仕方がない、やるだけやるか。もし倒せたらモテそうだし。
頑張ろう。この異世界で、
リア充になるために!!
ありきたりな設定だな、とか思った人、感想お願いします。