表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/30

26、花も散りて

ちょっと今回は暗いです。

 桜の花がひらひらと散っていく。


 それと似たような感じで私の心に咲いた花びらも散っていった。


 ある人に抱いていた淡い憧れ。


 けれど。


 それは儚くも散り散りになって壊れてしまう。


 あの人が小さな子を見て嫌な顔をしていたから。


 そして酷い言葉を投げつけていた。


 小さな子は何で言われたのかもわからないながら泣いていた。


 私は「なんだ」と胸中で思う。


 そして気がついた。


 あの人に優しさや温かさを期待していたのだと。


 だから余計にがっかりしてしまったのだ。


 私は愚かだった。


 あの人にも醜い一面があるのに。


 気づかなかったのだから。


 私にだって醜い一面はあるだろう。


 気がついていないだけで。


 ホロリと一粒涙が流れた。


 はらりと桜の花びらが頬を撫でる。


 まるで慰めてくれているようだ。


 くすりと笑ったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ