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21、星と雪
星空の下、雪が舞い散る。
私はしばらく見とれてしまう。
ちらほらと雪は降っては溶けていく。
私の頭や肩、手のひらにも降り注いだ。
とてもひんやりと冷たい。
寒いなと思いながらも歩き出す。
星が満天なのに降る雪は綺麗だけど。
奇妙でもある。
私はサクサクと地面の土を踏みしめた。
やはり風が冷たいな。
ねえ、あなたは今はどうしているかな。
ふと付き合っている恋人に問いかけたくなった。
彼はどう答えるだろう。
楽しみだなと思いながら歩みを進めた。
私の頭上ではまだ星が輝く中で雪が降っていた。




