対ドイツ戦車隊
敵は雨や雪だけでは無かった。当時、世界最強の"タイガー戦車"を擁するドイツ陸軍戦車隊を倒さねばならなかった。
ナチスドイツ快進撃を支えた立役者であるこの戦車を、歩兵のみで撃破するのは難しく、米国陸軍の戦車を投入させる必要があった。
勿論、欧州に米国の戦車を輸送するのは、膨大な労力を必要とした為、英国等の同盟国の支援が必要不可欠であった。
歩兵はある程度なら無視出来るが、戦車はそうはいかない。戦車は陸上兵器の通常戦力の中では最強と言われ、"陸戦の女王"とも言われる。その戦車攻略の為には、正面からまともにぶつかっても、勝ち目はない。対戦車地雷や手榴弾等を使用し、戦車のキャタピラーを大破させ、戦車の移動を不可能にすると言った、頭脳的な作戦が求められる。
更に厄介なのは、たとえキャタピラーを大破させ移動を不可能にしても、砲台として使える点にあった。砲身を潰すのは、容易な作戦ではなく、大変な危険を伴うものでもあった。目には目を歯には歯を、戦車には戦車が必要であった。いくら、第100大隊が無双の強さを発揮しても…である。
第100大隊がイタリアに上陸した時には、既にイタリア軍は降伏しており、イタリアはナチスドイツの支配下にあった。これを崩す為には、現状兵力も兵器も不足していた。それでも米国はこの難局を乗り越え勝利せねばならなかった。
制海権や制空権もまともに取れておらず、とりあえず米国陸軍の主力部隊だけで、このタイガー戦車を何とかしなければならなかった。いきなりの無理難題に二世はたじろぎながらも覚悟を決めたのであった。




