そこから得たもの
しかし、戦況が進むにつれ、米軍が苦戦している事が分かると、春彦の考え方は変わった。日本をなめていたのかもしれない。と。日本を徹底的に叩く為には、自分も力を貸さなければいけないかもしれない。
父の祖国である日本に対して銃を向けるのは忍びなかったがそれでも、自分は日系米国人である。パールハーバーで亡くなって行った多くの将兵の事を思うと、やはり許せないと言う気持ちが出てくる。
日本軍は自分の予想に反して強さを見せていた。極東の黄色人種に何が出来るのか?そう思っていた米国人は多くいた。しかしながら、実際の日本人は、想像以上に強かった。帝政ロシアを打ち破った実力は伊達ではなかった。ミッドウェー海戦で凡ミスを繰り返し、大敗を喫するまでは、米軍や連合軍は押されっぱなしであった。
春彦がパールハーバーから読み取ったものは、予想外、想定外で済まされて良いものは無いと言う事である。例え相手が奇襲を仕掛けて来たとしても、それに反攻して被害を最小限にするべきであり、言い訳にする時間はない。
日本の実力を侮っていたのも事実であり、まさか日本が空母機動部隊を率いて、パールハーバーに攻め込むなど、米国人の誰が考えていただろうか?だからこそパールハーバーを攻撃された時は怒りと驚きがあったのだと察してあまりある。春彦の様な一般人でもそう思っていたのだから、末端の兵士達も、そう感じていたに違いはない。
米国軍は強かったが、日本軍も侮ってはいけなかった。当時の世界三大海軍強国と言われた米国、英国、日本の3カ国があいまみえる事になった訳であるから、英国の協力がなければ、米国は日本に勝てなかったかもしれない。




