第442連隊戦闘部隊
第100歩兵大隊とは別に、実施されていた二世兵の兵役中止を撤回させる為、「雑役兵」と言う兵士以下の扱いを受けた二世達は、1942年11月末強制収容を免れた二世と供にユタ州ソルトレイクシティに結集した。そして、二世達は自らの兵役復帰を求める嘆願書を米国大統領に提出した。
これは、米国政府にとっては渡りに船の願い出であった。二世兵の入隊を中止していたものの、実の所は、激戦となっていた欧州戦線用の消耗部隊を必要としていたからである。それを受けて、1943年1月に米国陸軍省は、既存の二世兵を4Cや、4Fから1A(兵役適格者)に戻し、日系兵のみで構成される第442連隊戦闘部隊の発足を発表した。
ワンプカプカも、442連隊も後に欧州戦線に投入され大活躍する事になる。しかし米国政府も米軍も、日系人に求めている事など、たかが知れていた。あわよくば、米軍の他部隊の"御手伝い"が、出来れば良い。弾除けとして、米兵の盾となればそれで充分。その程度の過少評価しかなかった。
理由は何にせよ、日系人は徴兵再開を喜んだ。一世はともかく、二世は米国人である。祖国存亡の時に何かの役にたてるなら、それで本望である。命さえ惜しまない。祖国の為に命を尽くす当たり前の事がしたい。と二世はそう考えていた。日本人でもなければ、米国人でもない。日系米国人と言うアイデンティティを米国に根付かせる為の日系二世兵の戦いがいよいよ始まろうとしていた。
ワンプカプカに所属する春彦も訓練を充分に受けて、いつでも戦地に行く為の準備は出来ていた。あとは実戦あるのみである。実戦で活躍出来なければ、どれだけ訓練で良くてもまるで意味がないからである。頑張れ二世‼




