私の初恋のセンパイに、バレンタインに告白を試みます!
2月14日、そう。今日はバレンタインの日なのだ。
私・瑠璃香は机の上に置いておいた手作りバレンタインチョコレートを手にする。
私は、好きな人にバレンタインで告白するつもりなの!
その好きな人は、七島匠センパイ!
年上だけど、笑顔がすてきでかっこよくて、優しくて、とにかく大好きなセンパイなの!
でもその代わりに女子人気も高いから、ライバルは多いけど。
だって、朝見たら、靴箱もロッカーもあるいはそのほかのどこかも、バレンタインのお菓子でぱんぱんだった。
だから私は、屋上にセンパイを呼び出させてもらったんだ。
センパイとは前から少しだけ会っていて話したし、成功するといいけど。
そう思いますながら、私は屋上へと駆け出した。
「センパイ、呼び出してすみません!」
「いや、いいよ。よくあることだし」
そう言ってセンパイはにこっと微笑む。
よくあることって。センパイの人気がオソロシすぎるうううっ!
今もストーカーとかついてきてないよね!?とか思い、つい周りをキョロキョロと見回してしまう。
「どうかしたの?」
キョトンとするセンパイ。
そんなセンパイに私は首を横にふる。
「いいえっ、なんでもありません!それよりセンパイっ、私………センパイのことが、好きなんです!」
目をつむって言い切った。
センパイは一瞬驚いたような顔をすると、ニコニコ笑顔に戻った。
「そうなんだ。でも、ごめんね。僕さ、まだ、恋っていう気持ちがよくわからなくて。本当に、ごめん。じゃあ、また今度」
センパイは手を振って行ってしまう。
私は、呆然と立ち尽くすしかなかった。
私、四条瑠璃香、13歳、たった今、初恋が失恋しました!?
悲しくて、悔しくて。
その日。いや、それから何日も、毎日夜は悲しくて涙が頬を伝ってこぼれ落ちるのだった。
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