渡したのは
「それを渡したら氷菓先生は顧問を承諾したと?」
「ええそうですよ葵会長」
ことの成り行きを聞いても葵はまだ信じていなかった、母は物で釣られる人ではない、その事は葵もよく知っている、
「一体何を渡したのですか?、音頭君?」
「まぁ、物と言うより画像なんですけどね」
「画像ですか?」
「じゃ葵、私達は帰るね~」
「うん、また明日~」
生徒会役員の2人は何故か急に帰ろうとする、が
「お待ちなさいそこの2人」
いつの間にか葵は2人の前に回り込んでいた、一瞬で、
「やっちゃん、今の葵会長の動き凄くない」
「武道の達人の体重移動はまるで瞬間移動みたいに見えるって言うけどそれか?」
「オウ、ミステリアスブドー、さすがカイチョーデース」
「葵~皆ビックリしてるから説明してあげようよ~」
「そうそ、なんで葵がこんな動き出来るのか不思議がってるよ」
「後でいくらでも説明してあげます、今は貴女達が帰ろうとしている方が重要です、何故帰ろうとしているのですか?」
「葵会長、それは僕から説明します」
「?、この2人が帰る理由を音頭君は知っているのですか?」
「それは多分ばつが悪くなってしまうからでして、それは僕のせいでもあって」
「祭君は気にしないでいいんだよ~」
「そうそ、そう言うわけでまた明日~」
「逃がしません!」
再び帰ろうとする2人の襟首をつかむ葵である、
「では音頭君、説明を」
「氷菓先生に画像をあげたって言ったじゃないですか」
「そうですが」
「その画像って生徒会役員の2人から貰った葵会長が今まで演奏した時の画像なんです」