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プロローグ
季節廻る国の童話──。
四人の女王様たちが都の外れの塔に籠ることで、季節が正しく、豊かに廻る国。
とはいえ国のまつりごとは、そうそう上手くはいかないようです。
四季の女王様たちは女王様といっても王様の奥方様ではないようで、まあ多分巫女さんですね……。そしてそれぞれに生活があります。
でも今年の冬の長さと寒さは……。本当に物語の中だけの話なのでしょうか?
これは物語のこちら側の話。
決して本には載らない話。
凍りついた物語をレンジでチンしてくれたあるおばさんの話です。
……でもひょっとして、大人の本にならなれるかな?