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コンファルendB 視線
コンファルが他の子に囲まれているとなんだかいい気がしない。
だけど彼女でもないのに“私以外を見ないで”なんて言えないから。
ただじっと彼を見るしかできない。
「コンファルくんは私とダンスするよね?」
「ごめん、オレはアクアルナと出るから」
「え!?」
コンファルは私の手を引いて、ダンスフロアへ向かった。
「あの子たち放っといていいの?」
「いいんだよ。彼女たちの目当ては大抵、近づきがたいユベリスだし。
オレを通して親しくなりたいんだと思う」
「そんなことないと思うけど」
「アクアルナはオレと踊るの嫌?」
「嫌じゃないよ。コンファルと踊りたかったから」
プラムナーダが始まる。コンファルはダンスに慣れていないようで、ちょっとぎこちないけど、頑張ってリードしようとしてくれている。
「あのね、コンファル!私……」
踊りながら告白しようとしたら―――
「え!?……やばっ」
コンファルが足をくずして、転倒してしまう。そのまま手をひっぱられ、私はコンファルの首筋にダイブしてしまった。
あれからダンスパーティーはすごいことになって、しばらく騒がれた。
【グッドend・・ハプニング】