第一話 かくして彼に火が灯る
「やっとお前とやれるのか」
「最初からやったらつまんねえからな」
「お前は俺がラスボスとでも思ってんだろうな」
「違うな、俺がラスボスでお前が勇者だ」
「俺が勇者?笑わせんなよ」
「あー、飽きてきたな」
「んじゃ、ラストバトルを始めようか」
...五時半にセットしたアラームが鳴り響く
眠気眼でアラームを止め、日課のストレッチをする
そして六時まで軽くトレーニングした後に食堂へ向かう
「うぃっす!」
同僚のエンゴが話しかけてくる
が、華麗にスルーしトレイにオムレツとサラダを取る
いつもはソーセージも食べるが、今日は胃の調子が少し悪いのでやめておいた
「無視すんなよつれないなぁ」
そういいながらわざわざ俺と同じおかずを取る」
「お、今日はソーセージ食わないんだな」
「胃の調子悪いんか?」
コイツ...なんでいっつも俺の体調完全予測できるんだよ
「相変わらず完全予測しやがって」
「そういや七時からなんだっけ」
「座学」
そのぐらい覚えとけよ、という言葉は飲み込んだ
「さんきゅー」
そして座学の講義を受けに行く
「えー、今回は能力学の復習だ」
「二万年前に宇宙人が飛来したときに人類に目覚めた能力を『超能力』という。そしてその中にも大きく二種類に分けられ、『一般超能力』と『固有能力』の二つだ。一般超能力は宇宙の法則に一切影響を受けず、能力が進化することがある。固有能力は宇宙の法則に従うケースが多い。さらに固有能力にはドッペルゲンガーが...」
...と、講義を聴いていたらエンゴが寝ている
「おい、起きろ」
小声で話しかけ起こそうとするが、一向に起きない
...講義が終わってもまだ眠っている
「はあ...仕方ねえな」
電気を強めに流し、起こす
「あふらっく!」
奇声を上げ、飛び起きる
「おはよう」
「のんきに挨拶してんじゃねーよ」
こいつはいつでものんきだ
「緊急事態発生!緊急事態発生!宇宙人が侵攻を開始しました!戦闘員は至急金閣寺へ!」
「マジかよ!?急いで行こうぜ!」
...嫌な予感がする
「...行こう」
現場に到着し、おぞましい光景が広がっていた
「うわぁ...」
さっきまで講義を受けていた人が食われ、商店街で飴をやたら渡してくれるオバちゃんが血まみれで横たわっている
「俺達にできることは戦うだけだ」
「...だな、相棒!」
火星人が奇声を上げ襲い掛かってくる
「電流!」
電撃を放ちけん制する
「エンゴ!」
「あいよっ!」
「パイロキネシス!」
エンゴが火星人を消し炭にした
「よし、まずは一匹」
...あまりにも敵が多すぎる
「さもわん」
独特の鳴き声を発する星人が音もなく背後に現れる
この星人は体の色で階級を判別できる
「冥王星人...中級...」
俺達一般兵であればどれだけ束になっても意味をなさないだろう」
「エンゴ...死んでも止めるぞ」
「...了解!」
中距離から電撃を放ちながらけん制する
「やっぱ意味なしか...」
「死ねっ!」
エンゴが刀を突きたてる
「ちょっと刺さったかな」
「ナイスだ」
「さもわん」
地面から鉄の柱が生える
「ぐっ...」
腹を抉られる
「浮遊!」
空を飛び、空中から電撃を放ち続ける
突然、エンゴが冥王星人をつかむ
「一発でかいの決めてくれ、相棒!」
「浮遊・斥!」
冥王星人の体を弾き、粉砕する
「さも...わん」
倒したと思った瞬間、冥王星人の体から柱が生え、エンゴの腹を貫く
「エンゴ!」
それでもエンゴは手を離さない
「やれ!」
「くっ...浮遊・斥!」
完全に冥王星人の体が崩れる
「エンゴ!」
腹に大穴の空いたエンゴに駆け寄る
「大丈夫か!」
「...無理、みたいだ...」
「あきらめるな!おい!今本部に...」
「聞いてくれ」
「一つ...願いを聞いてくれ」
「ああ、なんでも言ってくれ」
「お前の人生を縛ってしまう...それでもいいか?」
「もちろんだ!さっさと言ってくれ!」
「俺の...俺の愛した地球を...人類を守ってくれないか?」
「っ...ああ、わかった」
「あと、無愛想なの直せよ?」
「努力するよ」
「ふたつに...なっち...まったな...」
「...」
...俺が、あの一撃で完全に倒せていれば...
「もっと、殺せていれば...」
謎の声が聞こえてきた
「縫合」
全宇宙人が一ヶ所に縫い付けられる
「布切狭」
そして出来上がった宇宙人の塊をぶった切る
「生き残ったのは君だけか」
「...中級と交戦して...同期が死んだんです」
「そうか...って中級!?」
「有望だねえ...そうだ、君」
「地球を守る仕事なんて興味ない?」
...エンゴの願いをかなえるため、いや、違う
俺とエンゴの願いをかなえるためには...
「やります」
「いいね、ここに連絡してね」
「私はイスカ、きみは?」
「俺の名は...」
「火野灯」
一瞬でキャラ紹介
火野灯
白髪白目の日本人
能力名「軍人による革命(A.A)」




