表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
136/1529

1/27


 お昼前。

 気分はまあまあ。

 連日、酒を飲んでいる。

 だいたいレモンサワー一杯とハイボールを4杯。

 ハイボールに慣れちゃって、もうあんまり次の日頭痛くない。

 あと、焼酎の時より、腹を壊すことが少なくなった。


 駿河屋に出したレトロゲームが、思った以上の額でビックリした。

 減額されたりしたとはいえ、万越え。

 新しいゲームより、古い方が高いとは、価値が色々だなと。

 特に当時人気のなかったソフトほど、高値で売れる。



 作業所の思い出として、一つ書かせてください。


 講師に前回書いたイラストのフーさんがいましたが、途中に若い男性でパソコンの講師として入った方がいます。

 名前は、ロリッ気の強いキャラが好きな方だったので、ローリーさんとしよう。


 んで、若い男性二人の利用者と僕とローリーさんの4人で、好きなアニメとかのキャラ話をしていて。

 僕がローリーさんに推しのキャラを聞いた。

「俺は『このすば』のめぐみんとか……」

 それを聞いた僕は、

「ああ、あのアレでしょ。ファイアーしかできない子でしょ?」

 すると、ローリーさんがキレ気味に言う。

「違いますよっ! めぐみんは、爆裂魔法でしょうがっ! 常識っすよ!」

「そうでしたね」

「味噌村さんは分かってないな~」


 会話は続き。

「他に好きなキャラはいます?」

 と僕が再度尋ねる。

「あとは、桜ちゃん。木之本桜ちゃんが絶対っす」

「え……きのもと? すいません、ちょっとググッていいすか?」

 僕がスマホで検索しようとすると、彼はムキになって、スマホを取り上げ、バチバチと素早く入力。

「もう~! なんでわからないんすか! 木之本桜は世界共通用語っすよ!」

 とキレ、僕はポカーンとして、検索結果を見る。

「あ~ カードキャプターさくらの子っすね。世代じゃないんでわかりませんでした」

「味噌村さんは、結婚しているし、あんまりオタクじゃないっすよ!」

 フーさんみたいに怒られてしまった。


 話は変わり、なんでか知らないが、みんな大好き「獣の先輩」の話になり、作業所内にあのビデオのようなソファーがあった。

 だから、僕が先輩のようにドッシリ座り込み、「やり……」と言いかけたところで、ローリーさんに脚を掴まれて、止められる。

「ちょっ! 味噌村さん、やめてください! ここは職場ですよ!」

「なんでです? 作業所でしょ? やってもいいじゃないっすか?」

 その後も何回か、同様の行為を二人で繰り返す。


 それを見ていた他の利用者さんは、ケラケラ笑っていた。

 少し離れたところに、フーさんもいて、男同士のそっち系の話で盛り上がっていたせいか、気になるようで、チラチラとこっちを見ていた。


 そこから、話は飛躍し、「ヤマジュン」の話になる。

 みんな、それを聞いてゲラゲラ笑う。

 話をふられた僕が言う。

「それ、家にありますよ」

 ローリーさんがビックリする。

「え!? ウソでしょ?」

「いやいや、本当にありますよ。ヤマジュンパーフェクト」

「えぇ……じゃ、じゃあ、今度ここに持ってきてくれません?」

「いいっすよ」

「ただ、職場なんで何かでカバーしましょう。そうだな、『ゆるゆり』がサイズ的に良くないっすか?」

 そこで、僕は首をかしげる。

「すいません。ゆるゆりってなんすか? ちょっと、ググッていいすか?」

 そこでまたローリーさんが怒り出す。

「ちょっと、味噌村さん! なんで『ゆるゆり』がわかんないんすかっ!?」

「え……みんな知っているの?」

 他の利用者に聞いてみると、黙って頷く。


「ほらぁ~ 味噌村さんは言うほどオタクじゃないんすよ。ちゃんとアニメ見て勉強してください」

 また叱られちゃったよと思い、僕は後日ヤマジュンを作業所に持参した。

 カバーはそのままで。


 そしたら、お祭り騒ぎだ。

 提案したローリーさんは読んだ瞬間、「うわ、修正ないからガチもんでしんどい」と拒絶反応を示した。


 対して、フーさんは興味津々に読む。

「うわ~ 本物持ってる人初めて見た~ 動画でしか、私も見たことないのに……味噌村さん、これ買ったんすか?」

「はい。駿河屋で5000円で」

「たっか! よく買いましたね」

 あのフーさんが驚くぐらいだ。


 そして、その本で笑う人もいれば、吐き気を感じる人まで、さまざまだ。


 ただ、当時の管理者が「ねぇ、これってBL?」と聞いてきて、僕が「たぶん、そうっすよ」と答えると、フーさんが興奮して叫ぶ。


「違いますよ! コレはBLじゃありません! コレはガチもんです!」

 僕はフーさんと違う認識だったので

「え、BLじゃないんですか?」

「全然、違いますよ! 味噌村さん、コレをBLだと思ってたんすか!?」

「はい」

「見てください。表紙に18禁マークがあるでしょ? でもBLはないです。つまり、女子小学生でも買えるのがBLっす!」

「え、じゃあ僕の娘でも普通に書店で買えるんすか?」

「そうっす! BLは誰でも買えます!」

「なるほど……」


 僕はこれでまた一つ勉強できた。


 ではまた!


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ