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イルカの町のイルカさん  作者: へもん
鏡花さんの困ったなぁ
4/6

待ってその人叔父さんなの!ただの叔父さんなの!!

時刻は20時頃、店内はそこそこ混んでいる状況にもかかわらず目の前の男はイルカに向かってこの発言店内はどうなるかはご想像の通りだと思う。


ヒソヒソっヒソヒソっ


ストーカーだって……

やだ怖い


「いや、だから違うから勘違いだ」

「じゃあ何で峯藤さんをずっとみてるんですか!」


店内の騒ぎを聞き付けて責任者っぽい人間が駆けつけた。


「田沼君!田沼君!どうしたの!?」

「店長!コイツストーカーです!」

「えっ!そうなの!?田沼君の!?」

(アホかこの店長、てかこのおっさん良い年してキツイ柑橘系の香水つけてやがるくせぇ)


「店長さんでよろしかったですか?」

「あっはい!ここの店長をしてる今木です」

「じゃあ店長さん、鏡花……峯藤鏡花を呼んで下さい」

「何で峯藤さん?」

「私は彼女の叔父です。でこの店員さんに鏡花のストーカーだと間違われて困ってる所です」 



その言葉を聞いて田沼は顔を青くして、今木は鏡花を呼びにスタッフルームへ。

田沼は顔を青くしながらまだイルカへの追及をやめない。

「おっおかしいじゃないか!何で叔父さんが峯藤さんの職場に来てしかも3時間近く居座ってるんだ!」


「鏡花からストーカーの件で相談を受けていてね、それで仕事も早く終わったから家まで送ろうとおもってまってたんだよ」

「いや!でも……!」


田沼は言いよどむ。

そして店の奥の方からバタバタと音がして鏡花が走ってきた。


「待って!田沼君!その人叔父さんなの!ただの叔父さんなの!」


(ただのってのはいるのか?)

鏡花の慌てぶりに少し口角が緩みながら事を見守るイルカ


その後先ほどイルカと打ち合わせした通りの説明を鏡花が田沼にしてダラダラと汗を流す田沼

その行方を見守る店長とイルカ


(てか、店大丈夫か?結構客がいるように見えるが……)


「すっすみませんでした!!」

田沼の声が店内に響く。

「おっ俺の勘違いで疑ってしまって本当に!本当にすみませんでした!!」

「誤解が解けたのなら大丈夫だから仕事に戻った方が良いんじゃないか?」


イルカの言葉で状況に気づいたような店長が最初と同じようにアワアワし田沼と鏡花を連れ奥に戻る。


(勘違いだったようだが、俺も迂闊だったないくら考え事と平行して観察してたからって見すぎだ。)

イルカ自分の迂闊さにも反省しながら鏡花を待つ。



「お待たせしたした。イルカさん!」

パタパタと足音を立たせ鏡花がやってる。



「お疲れ様。いつも終わりはこの時間なの?」

「ええ、大体この時間です。人が足りなくて遅くなるときもありますが」


「そっかじゃあまず、ご飯でも食べようかおすすめある?」

「えーとこの夏野菜たっぷりドリアとかおいしいですよ!」

「ああ、じゃあそれにしようかな鏡花は何にする?」

「同じのでお願いします!」


それからイルカと鏡花は料理がくるまでこれからの事と今までの話の整理をする。


「言いづらい事かもしれないが、自分の周りに怪しいと思う人間はいるか?」

「うーんいません。いたら多分事務所の段階で言っていると思います」


「じゃあ今までストーカーされて可笑しいとか気付いた点があれば教えてくれ」


「そうですね、多分ストーカーはせっかちな方だと思います」

「そう思った理由は?」

「理由は私のバイト時間はいつも17~21時と決まっていてその事はストーカーは分かってると思います。ですがいつもバイト終了の5分前に非通知から着信が入ってます、それも決まって5件です」


(せっかちかこの証言だけでは弱いなそれにしても五分前かそしたらバイト中の者には無理か……)


「ちなみに今日は?」


「あっそう言えば来てないです!」

「そうか……」


「お待たせしました!こちら夏野菜たっぷりドリアです!」

そこまで話し料理が運ばれてきた。

「あっ田沼君今日は遅いんだね!」

「ああ、さっきの件で店長から怒られててなお詫びに怒られて分働くことになった」

「そうなんだ何かごめんね?」


「いや!峯藤さんは悪くない、それよりも峯藤さんの叔父さん本当にすみませんでした」

「いいよ気にしてないからそれよりもここで話してたら、また怒られるんじゃないか?」


イルカがそう言うと田沼は厨房を見る。

するとちょうどこちらを見ていた店長が渋い顔をしていた。


「あっは……は、すみません戻ります」

「ああ、がんばれ若人よ」

田沼を見て鏡花と少し笑った後料理を食べる。


「んっうまいなこのドリア」

「はい!私と田沼君と店長考えたんです!」

「へー野菜もうまいがこの鶏肉も上手い、下味で柑橘系……レモンを使ってるのか」

「えっよく分かりしたね!柑橘系までは分かると思ったのですがレモンまで分かるとは」

「たまーにこう言う覆面調査みたいなのをするんだ仕事で」

「ほうほう、でも!もうひとつ下味あるんですよ」


「オレンジピールだろ?」

「えっなっなんでわかったんですか!?」


「ああ、先程から店長と田沼君と鏡花の3人からオレンジピール特有の匂いがな」

「すごいです!隠し味だったんですがそこでバレるなんて!」

「伊達に年はとってないよ」

鏡花と話をしてながら楽しく夕食を済ませた。


「とりあえず明日からは俺が鏡花に張り付くよ、それから大学内はさすがに見守れないからその日の予定をメッセージでいれてもらえると助かる。」


「分かりました、じゃあ毎日夜の23時に次の日の予定を送ります」


「ああ、じゃあ今日は帰るか」

「はい!」

ファミレスでお会計を済ませた所で22時半。

鏡花を送り今日の仕事は終了になる。


(とりあえずは事務所に帰って今日の話の整理をするか……でも何か腑に落ちない、なんなんだこの見落としている気持ち悪い感じは……)







頑張った

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