66 作戦会議1
投稿が遅れました。
すいません……。
王国までおよそ三キロくらいの位置。
高台からなので見晴らしは良好、王国の建物もしっかりと拝見することができる。
そして、しっかりと物資もあり、設備も万全、騎士団の遠征用に用意された前衛基地。私達が王国までの中継地点として定めた場所でもある。
それがここ、コレット共和国方面基地アビザルである。
熊と遭遇するというハプニングに見舞われたものの、それ以外は順調に進行し、無事ここに到着することができた。
生活の基盤が確立されているため、久々にまともな生活が出来る。私達は、つかの間の休息を手に入れることができた。そう、つかの間……なのだ。
着いて早々に、ハロルダ王子がそこに残してきたという使用人のニラスが血相を変えて、ある報告をしてきた。
『王国が襲撃されている』
その結果、休息を少し入れたあと緊急で会議が行われた。
「では、これより。王国が襲撃されているという議題についての会議を行います。司会はこのオフェリアが行います」
シーオフェリアが話の中心となり、会議は始まった。
「では、まず王国が襲撃された理由。これについてどういうことか理解している人は?」
シーオフェリアがその問い掛けが今回の全てであり、王国の襲撃を意味付けるものだった。
しかし、その理由を理解している者は居らず、全員が全員、「王子の不在を狙った襲撃」「混乱に乗じて行われた襲撃が偶々今日であっただけ」というような意見で、それ以上の答えは出てこなかった。
ある意味予想通りというか……因みに私はその理由を理解している。シーオフェリアも理解している。しかし、この二人だけしか、女神しか理解できていなかった。
「じゃあ、最後にサーちゃん。この襲撃の理由について心当たりがあるわよね?」
シーオフェリアは最後の最後に私へ視線を向けてそう問いかけてきた。
自分が理解しているのなら話せばいいのにと内心思いながら、私は口を開いた。
「あれでしょ、私が王国から撤退したからよね? 邪魔な女神が居なくなって、王国に攻め入り易くなったから」
「正解。流石、当事者は語るわねぇ」
チラリと辺りに視線を巡らせるシーオフェリアは、コホンと咳払いをして、指を立てて言葉を発する。
「つまり! この襲撃は、計画的犯行。サーちゃんを王国から追い出すのも計画していたことで、今日それが決行されたのは……まあ、多分、王子がサーちゃんを連れ戻そうとしてるから焦ってかしらね」
そこに居た全員が「あー」と感嘆の声を出して、納得した表情を作っていた。
いやいや、それくらい分かるでしょ!
あなた達の国なんですが!?
「サシャ、なんで手で顔を覆ってるの?」
横目にルイスがこちらを覗きながら困惑の表情を向けていた。
「別に。ただ、ちょっとこの国の人間に対して失望してただけよ」
「いや、最初から失望してたから、国を出たんじゃないのかよ……」
確かにそうだ。なら、この無自覚さに今更失望しても意味がないわね!
そんなわけないでしょうが!!
「それとこれとは話が別なのよ!」
「いや、意味分からん!」
ルイスと不毛なを会話を続けていると、シーオフェリアにピシリと指を指された。
「はいそこ、どさくさに紛れて、いちゃつかない!」
「「いちゃついてない(わよ)!!」」
ルイスと声が被ったのは偶々だったが、周りからの「仲良いな」的な発言に少し腹が立った。まったく、ミーナちゃんに変な誤解をされたらどうするのよ!
あと、ハロルダ王子がこっちを睨んでいた気がしたけど、そちらに視線を向けた時、顔を背けていたので、真相はよく分からない。
そして、次にシーオフェリアがニヤついているのが目に入ってくる。
この、確信犯が……。
「リア姉、要らぬ誤解を招くようなこと言わないでくれるかしら?」
「ん?」
この人は……しらを切る気ね。
シーオフェリアの何か分からないといった感じの顔をにこやかに睨みつけていると、私の最も恐れていた事態が起こってしまった。
「サシャお姉ちゃんとルイスお兄ちゃんがいちゃいちゃしてるの?」
「「……」」
会議の間、離れた所で休ませていたはずのミーナちゃんの姿がそこにあった。確か、騎士の一人に付いて貰っていたはずなのだが……。
「すいません、止めたんですが……」
騎士の人が遅れてその場に登場した。
ミーナちゃんは、歩み寄ってきて、私の顔をゆっくり覗き込んだ。
「サシャお姉ちゃん?」
「……ミーナちゃん、いい? これはリア姉が仕掛けた陰謀よ」
「ちょっ! サーちゃん、何言ってるのよ!」
この後、話が少しの間脱線していったが、全てシーオフェリアのせいである。決して私は悪くない。
アズレン楽しいですね。最近はまりました。




