23 目撃証言 ハロルダ王子視点
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ありがとうございます!!
ギルドに貼り紙をして、あれからまだ三日しか経っていない。
国中にサシャを探す旨を伝えたところ、かなり話題になり、外から来た冒険者が報酬目当てで探し出そうと躍起になっている。
この国に住んでいる住民に関しても、破滅はしたく無い! というような理由から、全面的に協力的な姿勢を見せてきている。
私としても、このような事態に陥って、国中に協力者が溢れているというのは、心強い。
そう考えていると、扉が三回コンコンコンとノックされる音がする。
入室を許可する返事をすると、使用人の一人が失礼しますと堅苦しい感じで部屋へと足を踏み入れて来た。
「どうした?」
「はい、サシャ・フリーク公爵令嬢の件でありますが、実は目撃証言がいくつかありまして、それのご報告に参りました」
「そ、それは本当か!?」
ついつい前のめりになり、そう問い詰めると、使用人は後退りしながらも、その疑問に対して、認めるかのように数回首を縦に振った。
「そうか……詳しく教えてくれ」
「はい、ここから少し離れた森、丁度王子が最後に訪れた森の更に奥の方で、とある冒険者が凛凛しい女性と、それなりにイケメンの男が共に歩いていたのを見たと言うものです。歩いていた女性の詳しい情報が、サシャ・フリーク公爵令嬢のものと多く一致した為、有力情報と判断し、報告させて頂きました」
使用人は顔色を変えること無く終始落ち着いたように振る舞っていた。だが、そんな彼でも長い付き合い、安堵の感情があることが俺にはよく分かった。
「そうか、ありがとう」
そう返事をすると、何かを言いたそうに目線をキョロキョロさせる使用人に、俺は何かと問い詰めると、申し訳無さそうに、目を伏せながら話を続けた。
「実は、もうひとつ証言がございまして。その、サシャ・フリーク公爵令嬢に酷似した人物が、森に多く生息している巨大な野生熊を簡単にあしらってから、更に怪我を癒していたという報告が…………そんなことが出来るなんて! サシャ・フリーク公爵令嬢は本当に!」
言わなくても続きが安易に想像できる。
彼も彼女が、サシャ・フリークが女神サレーシャであるのかと確信を持ち始めていたのだった。
「ああ、だから探していると言っていただろ」
「しかし、そんなの当てずっぽうだって……普通に考えればそうじゃないですか! しかし、そのような証言があるとするのならば、私も認めざるを得ませんね。彼女、サシャ・フリーク公爵令嬢が女神様であるという可能性に」
そう諦めたような声を弱々しく発した使用人に対して、俺も静かに頷き、その答えを肯定したのだった。
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