フグの魔法
フグのバイト先の工場長・スライムが、フグの家の近くで、ゴリラにボコボコにされ、サイフから金を取られた。
ゴリラ「ウホホッこいつ、スライムのくせにこんなに持ってる!!草原にゴールド・スライムがいるって言うのは、本当だったんだ!!ウホホッ」
スライム「か、返してくれ!!それは今月の家のローン代だ!!」
ゴリラ「嫌だね。これだけあれば、家族を温泉旅行に連れていける!!ウホホッ。」
スライムは、スマホでフグに連絡をした。
スライム「フグさん、すぐ来てくれ!!あんたの家の近くだ!!」
それから3分ぐらいして、空手着を着たフグが走って来た。
スライム「フグさん、このゴリラにボコボコに殴られ、金を盗られた。なんとか取り返してくれ!!」
ゴリラ「フグ?お前か、魔王・ぺーターを倒したっていう空手家は。俺の名はマック。魔法使いのマックだ!!」
スライム「フグさん、こいつは魔法使いなんかじゃない!!ただのパンチ野郎で、たまに遊びでローキックを放ったりする、ただのゴリラだ!!」
フグ「なに!!遊びでローキックだと?ドリャアアアア!!」
フグは、ゴリラのマックに上段回し蹴りを打つと見せかけて、ローキックを放った。
フグ「ローキックは、こうやって打つんだ!!」
マック「イテッこの野郎!!いきなりか!!マックは呪文を唱えた。」
マック「コノヒゲソリデアゴヲキッテモキレテナイ」
マックは、パンチ力を上げる呪文を唱え、もうラッシュでパンチの連打をフグに放った。しかし、フグは華麗なステップで、マックのパンチをかわし続けた。マックは息切れし始めた。
フグ「ここが四角いリングだったら、俺はお前のパンチに苦戦していたことだろう。しかし、ここは広い大草原だ!!」
フグは、手頃な石を拾い、それを右手で握ってマックに殴りつけた。
フグ「パンチはこうやって打つんだ!!」
マック「ギャアアアア!!お、お前、きたないぞ!!」
フグ「お前がパンチ力を上げる魔法を使ったから、俺もパンチ力を上げたんだ!!これが、俺の魔法みたいなもんだ!!」
フグはもう一個、手頃な石を拾い、それを左手で握った。そして、両手でマックを殴り始めた。
フグ「そりゃそりゃそりゃそりゃ!!」
しかし、マックは両腕でガードして、なんとかその攻撃に耐えていた。思い通りにパンチがヒットしないフグはブチキレ、とうとう石をマイクに投げつけた。さらに、草原に転がっいる石を拾っては投げ、拾っては投げ・・・・・・・・。
フグ「このクソゴリラ!!むかつくんだよ!!一丁前に俺のパンチをガードしやがって!!」
マック「イタッちょ、ちょっとお前、タイム!!タイムタイム!!」
しかし、フグは無視して石を投げ続けた。マックが近づくと、素早く距離をとり、石を拾っては投げるその繰返しの動作の速さに、マックの心が折れた。
無数の石を当てられたマックが右膝をついた瞬間、フグは高くジャンプした。
フグ「今だ!!脳天踵落とし!!」
マック「アイタ!!」
マックは頭を抑えて倒れた。