表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蹴王(けりおう)と呼ばれた男  作者: 明日こそはシンデレラ
49/54

必殺技を伝授

フグがジャスティスに、物凄い勢いで迫って来た。


ジャスティス「このままでは、追いつかれてしまう!!喰らえ!!」


ジャスティスは、財布から5千円札を取り出し、それをフグに向かって投げた。


フグ「うおっまさかの5千円札!!」


フグは5千円札に飛びついて取ったが、その隙にジャスティスは軽トラに乗ってエンジンをかけるため、鍵を回した。しかし、ジャスティスのボロい軽トラのエンジンは、なかなかかからない。


フグ「ゲームオーバーだ。」


運転席側の窓の外に、フグがいた。ジャスティスは、慌てて車の鍵をロックした。


ジャスティス「ヒッヒイイイッ!!」


フグ「車の中にいるからって、安全だと思うなよ。セアッドリャアア!!チェスト!!」


フグは、車の窓ガラスを正拳付きで割り、フロントのガラスも蹴りやパンチで割った。


ジャスティス「ま、マジか!!こいつ!!器物破損だぞ!!」


フグ「賽銭泥棒のお前が、法律を語るな!!」


フグは、運転席側のロックを外してドアを開け、ジャスティスを引っ張り出した。


ジャスティス「ヒイイイ!!やめろ!!やめてくれ!!」


フグ「喰らえ!!フグコンボ!!」


フグは、ジャスティスの腹にボディブローや膝蹴りを入れ、顔面を2発殴り、ジャスティスは気絶して倒れた。しかし、倒れたジャスティスを起こして軽トラにもたれさせた。そして、お金拾いをしている空手教室の動物達を呼んで、軽トラの周りに集めた。


フグ「これより、みんなに俺の必殺技を伝授する。これで、確実にトドメをさすんだ。喰らえ!!必殺・脳天踵落とし!!」


ジャスティスの脳天に踵落としがヒットし、ジャスティスは軽トラのミラーに顔をぶつけて倒れた。フグは、片足を上げて勝利のポーズをとった。


ポン太「フグさん、踵落としは別にしなくても。」


ピョン吉「そうだよ、フグさん。もう、気絶してたし。はい、お金。」


ピョン吉は、フグに500円玉を2枚渡した。


フグ「おお!!よし、ピョン吉は黄帯で8級だ。」


ニャンゴロウ「はい、フグさん。」


ニャンゴロウは、フグに500円玉を8枚渡した。


フグ「おお!!よし、ニャンゴロウ、お前は今日から黒帯だ!!初段だ!!これからも気を引き締めて、空手道を精進するように。空手はむしろ、黒帯になってからが本番だ!!」


ハリゾウ「ニャンゴロウは、手抜きの練習してるのに?」


ニャンゴロウ「出席日数の少ないハリゾウには、言われたくない!!」


タツオ「フグさん、私達は先に帰るよ。」


ヨシコ「また来週の土曜日に、よろしく。」


ゾウ亀のタツオとヨシコ夫婦は、100mのボルト並の速さで歩いて帰って行った。


フグ「は、速い!!亀ってあんなに速く歩くのか!!」


ポン太「じゃあね、フグさん。」


ポン太・ピョン吉・ハリゾウも家へと帰って行った。フグは、倒れているジャスティスのダウンとダンパンを剥ぎ取った。


フグ「さてと、俺も帰るとするか。今日は、金と服が手に入った。ジャスティス、俺はいつでも、お前がこの草原に来るのを歓迎する。お前との闘いは金になる。お前と闘って得る金のことを考えると、コツコツとバイトをしている自分がアホらしくなるぜ。」


フグは、ボロ小屋へと歩いて帰り始めた。草原の入口では、トランクス姿のジャスティスが、風に吹かれて寝転がっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ