ジャスティス 再び!!
フグと空手教室の動物達は、なんとかゾウ亀夫婦を起こしたが、相変わらず、フグ1人が起こしたようなものだった。
フグ「ハアッハアッハアッハアッだいぶ薄暗くなってきたなあ。よし、じゃあ、最後の1試合、ハリゾウとニャンゴロウ。」
針鼠のハリゾウと、野良猫のニャンゴロウが向かい合った。
フグ「始め!!」
フグの掛け声でハリゾウは丸くなって針をむき出しにし、ニャンゴロウは、丸くなって草原に座った。1分ぐらいたったが、どちらも動かず、ニャンゴロウは眠くなったのか、目をつぶったり開けたりし始めた。
フグ「お前ら!!いい加減にしろ!!いつまで見合ってるんだ!!ここは、お見合いパーティーじゃないんだぞ!!」
ニャンゴロウ「だってフグさん、ハリゾウは針で覆われていて、あれじゃあ、攻めれないよ。」
ハリゾウ「ニャンゴロウは、すぐ引っ掻くから。」
フグ「空手はスポーツでもある。ハリゾウは針を引っ込めろ。ニャンゴロウは、爪で引っ掻くの禁止。では、始め!!」
ハリゾウは針を引っ込め、ニャンゴロウは、爪を出さずに猫パンチをしようと近づいたが、猫パンチが当たる瞬間、ハリゾウは、ついつい全身の針を出してしまった。ニャンゴロウはビックリして、慌てて手を引っ込めて逃げ出した。
フグ「やめ!!ハリゾウ反則で減点1、ニャンゴロウ場外で減点1
。引き分け!!」
ニャンゴロウ「え?なんで?場外なんてあったの?」
フグ「ある。場外ばかり出てると、印象が悪く見られるぞ。」
フグが動物達に空手のルールを説明していると、草原の入口から男の声が聞こえて来た。
男「フフフフッまさか、こんな所に住んでいて、しかも動物相手に空手を教えているとはな。久しぶりだな、フグ!!この前のお礼参りに来たぞ!!」
フグ「あ!!お前はヒロシ!!」
ヒロシ「違う!!俺はヒロシじゃない!!ジャスティスだ!!」
ジャスティスは、相変わらず黒のニット帽にネックウォーマーをしていたが、今日はサングラスをしていなかった。赤のシームレスダウンに白のダンパンを履き、かなり暖かそうな格好をしていた。
ジャスティス「この前は、よくも火ダルマにしてくれたな!!今日は前回のようにはいかないそ!!デア!!」
フグ「アイタ!!」
ジャスティスは、フグに向かって何かを投げ、それがフグの額に当たった。
フグは10ポイントのダメージを受けた。
フグ「な、なんだ?」
ジャスティス「フフフフッお前は俺に、何をされたか分からず死んでいくのだ!!デア!!」
フグ「アイタ!!な、なんだ!!この攻撃は一体なんなんだ!!」
またもやフグの額に何かが当たり、フグは100ポイントのダメージを受けた。
ジャスティス「次でサヨナラだ、フグ。この世界最強の勇者でも、次の攻撃には耐えられない!!デア!!」
フグ「アイタ!!」
今度はフグの右頬辺りに何かが当たり、フグは1000ポイントのダメージを受けた。
ジャスティス「なんだ、こいつは!!なんで平然と立ってられるんだ?すでに1000ポイント以上のダメージを、俺はこいつに与えたはずだ!!」
ジャスティスは、ダウンのポケットからルーペを取り出して、フグを見た。フグのステータスが見えた。
名前 フグさん
職業 主にフリーター。たまに世界最強の空手家
体力 100000001
攻撃力 今は500ぐらい?
防御力 今は200ぐらい?
素早さ 今は300ぐらい?
魔力 0
魔法 なし
ジャスティス「は?体力が1億1だと?そんな数値があるわけないだろ!!しかもお前、職業がフリーターだったんだな!!」
フグ「何を言ってるんた!!俺の職業は空手家だ!!」
ジャスティス「たまに空手家になってるぞ。」
フグ「そういうお前はどうなんだ!!ちょっとお前のステータスを見せてみろ!!」
ジャスティス「いいだろう、俺のステータスを見て腰を抜かすなよ。」
ジャスティスはフグ近づいてにルーペを手渡し、フグはそれでジャスティスを見た。
名前 ヒロシ
職業 無職
体力 50
攻撃力 30
防御力 30
素早さ 100
魔力 999
魔法 銭投げ(1円玉 10円玉 100円玉 500円玉)
その硬貨の10倍のダメージを相手に与える。100円玉以上の硬貨に当たると、人間はほぼ即死する。
フグ「お前、職業が無職になってるぞ。賽銭泥棒じゃなかったんだな。」
ジャスティス「そんな馬鹿な!!俺は世界一の賽銭泥棒だ!!この世界の端から端まである寺の賽銭を盗みまくったんだ!!無職なわけがない!!もう一度、よく見てみろ!!」
フグは、もう一度ジャスティスをルーペで見た。