約束
フグ「グハッ。」
フグ・ゴーレム「グホッ。」
お互いの上段回し蹴りが足に当たり合い、フグとフグ・ゴーレムは少しよろけて倒れた。しかし、フグ・ゴーレムはすぐに立ち上がった。そして、フグを見下ろしながら言った。
フグ・ゴーレム「スタミナの差が出たな。本物の空手家は、スタミナが無尽蔵なのだ。そう、この俺のように。お前は所詮、偽者の空手家だ!!さあ立て!!最期は踵落としでトドメを差してやろう。」
フグ「クッ。ハアッハアッハアッハアッ。ほざけ!!俺はまだまだ元気だ!!勝負はこれからだ!!」
強気なことを言ったフグだったが、足元はよろけて、かなりバテ気味だった。しかし、なんとか立ち上がったその時、若い女の声援が聞こえてきた。
若い女「フグさん!!頑張って!!ファイト!!ゴーレムなんかに負けないで!!」
その女の声の聞こえる方を見ると、スリムで金髪のかなりいい女が手を振っていた。その姿を見たフグは・・・・。
フグの体力が1億回復した!!
フグの攻撃力が1億上がった!!
フグの防御力が1億上がった!!
フグの瞬発力が1億上がった!!
立ち上がったフグは、軽いフットワークをし始めた。
フグ・ゴーレム「な、なんだ!!こいつのこの軽いフットワークは!!さっきまで死にかけてたのに、急に生き返りやがった!!」
フグは素早い飛び込みで、右中段回し蹴りをフグ・ゴーレムの左腕に放つと、フグ・ゴーレムの左腕が粉々に砕けて無くなった。
フグ・ゴーレム「な、なに!!俺の左腕が!!しかも、速くて見えなかった!!」
フグ「俺が本気を出せばこんなもんよ。」
華麗なステップを踏んでいるフグに、またもや若い女の声援が聞こえてきた。
若い女「フグさん素敵!!そのまま一気にラッシュで倒して!!」
フグが振り返ると、そこにはブスで太った女が手を振っていた。それを見たフグは・・・・。
フグの攻撃力が35億下がった。
フグの防御力が35億下がった。
フグの瞬発力が35億下がった。
フグ・ゴーレム「隙あり!!」
ブスで太った女を見て唖然とするフグに、フグ・ゴーレムのパンチとキックの嵐が飛んできた。左腕が無いながらも、フグ・ゴーレムのパンチとキックのコンビネーションで、フグは防戦一方。あっという間に形勢が逆転し、膝蹴りを腹に1発喰らってダウンした。ダウンしたフグに、更にブスで太った女の声援が聞こえてきた。
ブスで太った女「立って!!立ち上がってフグさん!!」
それを聞いたフグは・・・・。
フグの攻撃力が更に35億下がった。
フグの防御力が更に35億下がった。
フグの瞬発力が更に35億下がった。
フグ・ゴーレム「ふう。一時はどうなるかと思ったが、これで勝負あったな。な、なに!!」
フグは何とか立ち上がった。そして、太ったブスな女に向かって叫んだ。
フグ「お前は黙ってろ!!調子が狂う!!それから、俺の応援をしたかったら、もう少し痩せろ!!真矢みきを見習え!!」
ブスで太った女「真矢みき?分かった!!私、明日から痩せる!!だから、フグさんの応援をさせて!!」
フグ「明日からだと?今日からだ!!今すぐダイエットを始めろ!!今すぐだ!!」
ブスで太った女「分かった!!じゃあ、私、今から早速家に帰ってダイエットを始める!!だから、フグさんもそいつを倒して!!」
フグ「分かった!!約束だぞ!!俺はコイツを倒す!!お前は痩せる!!」
ブスで太った女「うん、約束する。フグさんを応援できるよう
に、スリムになる!!」
そう言って、ブスで太った女は家へと帰って行った。人と約束をすることで・・・・。
フグの体力が5000万回復した。
フグの攻撃力が70億上がった。
フグの防御力が70億上がった。
フグの瞬発力が70億上がった。
フグ「さあ、遊びはおしまいだ!!行くぞ!!」
フグ・ゴーレム「こ、こいつ!!また元気になりやがった!!」