炸裂!!フグ・ドライブ
放送が終って少しして、2人の老婆の魔女と1人の40代ぐらいの魔女がやって来た。放送を終えたおばさんが、2階から降りて来て、3人の魔女達にお礼を言った。
おばさん「梅さん、民さん、それから和枝さん、わざわざ来てくれてありがとう。」
この3人の魔女達は、同じ歳なのだが、和枝さんだけ40代に見える。
梅「私達は年金を貰ってるからね、魔女狩りぐらいは参加しないとね。」
民「そうよね。それにしても、和枝さんは相変わらず若く見えるわね、まだ、あの美容液を使ってるの?」
和枝「そうよ、あの美容液のおかげで、お肌プルプルよ、あなた達も使いなさいよ。そのしわくちゃな顔が、あっという間に、スベスベお肌になるわよ。」
梅「しわくちゃな顔って、あなた失礼ね!!美容液を使うなんて、そんなの魔女じゃないわ!!」
和枝「あなた、分かってないわね。綺麗な熟女のことを、美魔女っていうのよ。女はね、年老いても綺麗なら、誰でも魔女なの。むしろ、醜いあなたの方が、魔女じゃないわ。」
梅「なんですって!!醜いって酷いわ、あなた。許せない!!」
梅さんの右手から、バチバチと電撃が流れ始めた。
民「ちょっと、ケンカはやめなさい。今日は魔女狩りの日よ!!」
民さんが2人の間に入り、ケンカを仲裁した。そして3人は、すき焼きを食べに、座敷へと向かった。
すき焼きとビールで腹一杯になったフグは、卓球をしに2階へ上がった。
2階では、多くの子供の魔女達が卓球をしていた。空手着を着たフグを見て子供達は喜び、フグを卓球へと誘った。
フグ「いいだろう、俺は中学生のとき、卓球部じゃなかったが、放課後、よく不良仲間と卓球をしたもんだ。子供だからといって、手加減しないぞ。お前達に、世の中の厳しさを教えてやる。」
子供達「不良仲間って、フグさんは不良だったの?」
「不良ってなに?」
フグ「スーパーシチューデントのことを不良と呼ぶ。そうだ、俺はかつて不良だった。俺は、初代スーパーシチューデントだったのだ。」
子供達「よく分からないけど、とにかく卓球しよう。」
女の子「じゃあ、まずは私から。」
フグは、10歳ぐらいの女の子の魔女と、卓球をし始めた。そして、高めの球がくるたびに、スマッシュを放った。
フグ「喰らえ!!フグ・ドライブ!!」
しかし、フグの放ったスマッシュは場外で、ピンポン球は部屋の遠くの隅まで転がり、女の子は、走ってピンポン球を取りに行った。
女の子「ちょっと、フグさん。スマッシュ打つの止めてもらえる?場外ばっかりで、ピンポン球を取りに行くのがしんどい!!1球もスマッシュが決まらないじゃない!!」
フグ「俺の卓球は、攻めの卓球だ!!お前のようにカットばかりかける、ディフェンスタイプじゃないんだよ!!そんな卓球をしていたら、いつまで経っても嫁にいけないぞ!!」
女の子「意味分かんない。てか、もうフグさんと卓球するの嫌!!誰か代わって!!」
子供達「嫌!!フグさん、卓球が下手くそすぎる!!」
「フグさん、もう卓球するのやめて!!」
「下に降りて、ビールでも飲めば?」
フグ「なんだと!!ったく、卓球しようと誘ってきたのはお前らの方だぞ!!お前らには、忍耐というものがないのか!!」
そう言いながらも、フグはラケットを卓球台の上に置いて、1階へ降りて行った。
フグ「チッ今日はスマッシュが調子悪かったな。しょうがない、ビールでも飲むか。もう一度、あの大工の親父と飲み直しだ!!」