俺は勝って死ぬ!!
フグ「ドリャアアアア!!」
フグの右ローキックが、二宮の左足にヒットし、それをきっかけに、フグのもう反撃が始まった。
フグ「そりゃそりゃそりゃそりゃ!!」
二宮のボディーに、フグの正拳突きの連打が入り、上段のガードが甘くなったところに、フグの左ハイキックがヒットした。二宮のコメカミ辺りが切れて、血が出始めた。
二宮「グハッこ、この野郎!!しかしフグよ、お前の反撃もここまでだ!!この猛毒の赤い血を見ろ!!お前はもう、俺の顔面に攻撃することはできない!!」
二宮は、顔面をガードせず、ボディーだけをガードして、フグに突進して来た。フグは、容赦なく二宮の顔面に右正拳突きを入れた。二宮の顔面から血が吹き出し、フグの拳や体に飛び散った。
二宮「グオオオオ!!いて~よ~、でもフグよ、お前は俺の返り血を浴びたんだ、お前の死は決定的だ!!グオオオオ!!」
二宮はその場に倒れ、うずくまった。フグは、二宮を見下ろしながら言い放った。
フグ「お前に殴られて、ボコボコにされ、負けて生き恥をかくぐらいなら、俺はお前に勝って死ぬ!!闘って死ねるなら、それは空手家の本望だ!!」
レイカ「なかなかやるじゃない、フグさん。でも、私からすれば、命を粗末にするバカな格闘家ね。負ける勇気がない臆病者ね。」
フグ「フンッなんとでも言え、この勘違い女が!!お前になんか、1円の金も惜しいぜ。」
レイカ「もうすぐ、あなたは死ぬの!!はい、さようなら。」
ブスなホステスが、フグに近づき、おしぼりで、フグに飛び散った二宮の血を拭こうとした。
フグ「俺に触るな、死にたいのか!!この血がつくと、お前も死ぬぞ!!だから俺に触るな!!それにしても、お前、ホステスのわりにはブスだなあ。よくホステスとして雇ってもらえてるなあ。」
ブスなホステス「悪かったわね、ブスで!!フグさん、私は元看護師なの、二宮の血は猛毒なんかじゃないわ。二宮は、糖尿病の
サイクロプスなの。だから、肌があんなに青白く光ってるの。だから、二宮の血が付いたって、あなたは死にはしないわ。」
フグ「なに!!そうなのか!!今までなんでお前は、そのことを黙ってたんだ!!こいつに負けた格闘家達が哀れだ。」
ブスなホステスは、おしぼりでフグに付いた返り血を拭き始めた。
ブスなホステス「私はフグ・マニアなの。あなただから、このことを教えてあげたの。ちなみに、フグ・マニアの女性は、ブスしかいないの。ブスじゃないと、フグ・マニアにはなれない、そういう暗黙の決まりがあるの。」
フグ「なに!!だから、フグ・マニアの女はブスしかいないのか!!謎が解けたぜ。しかし、夢も希望もないファンクラブだな、俺のファンクラブは。」
ブスなホステス「そのうち目が慣れて、ブスも美人に見える日が来ると思うわ。」
フグ「来ねえよ!!そんな日は絶対来ない!!俺は断言する!!」
レイカが、うずくまっている二宮の腹に、ハイヒールで蹴りを入れた。
レイカ「使えねえな!!」