町の保安官・マルコ
フグがいつものように、工場で梱包作業をしていると、バイト仲間のタケゾウが話しかけて来た。
タケゾウ「フグさん。保安官のマルコって奴が、フグさんを暴行罪で逮捕するって言ってますよ。」
フグ「俺は、そんなことはしていない。それに、この町に保安官がいるなんて初めて聞いたぞ。」
タケゾウ「魔王・ペーターとか用心棒のホイストとかをボコったでしょ。あれが暴行罪です。それから、マルコはサイボーグで、アイツの左ハイキックはレーザー並に速い。気をつけて下さい。」
フグ「なに!!サイボーグなのか!!分かった。」
フグは、仕事を終えると町の路地裏に行き、汚い雑貨屋の中に入って行った。
そしてフグは、雑貨屋から出て晩飯のほか弁を買い、町の大通りを歩いて帰宅をしていると、星形のバッジをつけた大男に声をかけられた。その大男は、保安官のマルコだった。
マルコ「お前がフグだな、空手着を着てるからすぐ分かった。逮捕する。」
フグ「逮捕できるものならやってみろ。この町に保安官なんていらないんだよ。税金のムダだ。」
マルコ「フグ。お前は空手の達人らしいがやめておけ。俺は闘うサイボーグ・バトルサイボーグだ!!人間のお前に勝ち目はない。」
フグ「俺の空手は無敵だ!!そりゃあああ!!」
フグはマルコの胸に正拳突きを放ったが、手が痛かった。
フグ「なに!!固い、固すぎる。俺の正拳突きは岩をも砕くのに、コイツの胸板はそれ以上。これは岩どころのレベルじゃない!!」
マルコ「フフフフッだから言っただろ。俺はサイボーグ。俺の胸板は超合金の鉄板でできている。喰らえ!!レーザーハイキック!!」
フグはタケゾウの言ったことを思い出し、とっさに左手でハイキックをガードした。
フグ「コイツの左ハイは速すぎる!!常にガードをしてないと防ぐのは無理だ!!」
フグは、上段をガードしたままローキックを放ったが、マルコのハイキックを意識しすぎて、思うような蹴りが打てなかった。
フグ「クソッコイツのハイキックを意識しずきて、思うような蹴りが打てない!!」
フグは少しマルコから距離をとった。すると、マルコの両目からレーザー光線が発射され、フグの右頬をかすり血が出た。
フグ「な、コ、コイツ、飛び道具まであるのか!!」
マルコ「離れても近づいても、お前に勝ち目はない。さあ、もういいだろ。これ以上やっても時間の無駄だ!!」
フグ「まだだ!!勝負は始まったばかりだ!!」
マルコ「しょうがない奴だ。」
マルコは少し空中に浮き、そして凄いスピードで飛びながらフグに蹴りを放ってきた。フグは、その蹴りをなんとかガードしたが、ボディーにマルコの拳の嵐が襲いかかった。
フグ「グハッ痛え・・・・しかも空まで飛べるのか・・・・。まるで漬け物石で殴られてるみたいだ・・・・。」
フグは、膝から落ちて両手を地面につき、四つん這いになった。
マルコ「ハハハハッ俺はまだ、本気の1%の力も出してない。さあ、逮捕の時間だ。」
マルコは、フグの髪の毛を掴んで立たせた。