第15話 理性vs睡魔
占いが終わりフランキーさんの待つ家に戻りアメリアが協力してると話すと座っていた椅子から転げ落ちるほど驚いていた。なんでも彼女の放浪癖は凄まじいらしく3日同じ街にいればいい方らしい。任務中に立ち寄った町や村を先に発ち一人で進んでいるや、同じ国衛騎士団には任務外だとまず会うことが出来ない人とまで呼ばれてるらしい。結果そんなすぐにそこかへ行ってしまう彼女のことをこの街で知ってる人は殆どいないんだとか。フランキーさんから話を聞いて、俺はフランキーさんの驚き方が大袈裟ではないと納得した。
「私が一緒に行くってのがそんなに意外なわけ……?そんなに驚かなくていいじゃないよぉ……フランキーのばかぁ……。」
おいおいどうしてそうすぐ泣きそうになるんだこの子は……。
自分で俺より遥か年上とか言ってたのに目の前で泣きそうになってる彼女はどう見ても同い年、いや
年下に見える。
フランキーさんは泣き出しそうなアメリアに気がつき急いで立ち上がりアメリアの頭を撫でながら「ごめんごめん」と謝っていた。傍にいたアンナちゃんもパパを真似して「よしよし」といいながら撫でていた、どっちが年上なのか分からねーなこれ。
あの時死にかけたのは夢だったんじゃないかと思うほど体は回復していた。救護班とアメリアには感謝してもしきれない。恐らく死んでいた命だ、相変わらず武器らしいものは何も握れないが出来る限りのことをしよう。そうだ明日アメリアに魔法を教えてもらおう、武器を持たなくても出来るかもしれないし。
明日から再開する訓練だ。もう二度とあんな痛い思いはしたくないが多分もう無いだろう、多分……。
ま、まぁアメリアが傍にいてくれるだろうし何かあったときはきっと助けてくれる。
色々考えていたら眠くなってきたし、そろそろ寝るか……ん?
俺はごそごそと布団に潜ると先客がいることに気がつく。
そこにはいかにも少女の好きそうなピンク色の服を纏ったアメリアが寝ていた。
どうしてアメリアが俺の布団の中にいるんだい?
「……アメリアさん?ここは私が寝る場所なんですがどうしてそこで寝ているのですか?」
「…………から。」
いや待てよ?声が小さくて聞き取れなかったがもしかしたら普段アメリアがここへ来ているときはこの布団で寝ているのかもしれない。そこを俺が借りていたとしたらアメリアがここで寝ているのは納得がいく。仕方がない、おれはソファーで寝るか。
ソファーのある部屋へ移動しようとドアへ手を掛けたところでアメリアが怒り半分悲しみ半分といった
なんとも表現しにくい声でこちらに話しかけてきた。
「なんでどっかいくのよっ!寂しいから来たってさっき言ったじゃないッ……」
おばあちゃんや、寂しいからといって男の布団に潜り込むのは感心しませんなぁ……。
そもそも俺のとこではなくフランキーさんやアンナちゃんのとこにいけばいいじゃないかどうして
俺のところなんだ……。
「いいおばあちゃん?俺だからいいものの普通の男だったら襲われてるよ?行くならフランキーさんかアンナちゃんのとこにしなさい。というか一人でふらついていたときどうしてたんだよ……。」
「一人の時は寝なかった……。魔法で寝なくても大丈夫なようにしてた……。」
「えらく便利な魔法覚えてるんだことで……。」
「フランキーはいびきうるさく寝れないの。フランキーの傍でぐっすり寝れるのはこの世でアンナぐらいよ。」
なるほどフランキーさんはやっぱりいびきが煩いのか、そんな気がしてた。村で家に泊まった時気がつかなかったが、もしかしたらフランキーさんは起きてて周囲を警戒していてくれてたのかもしれないな。
……だが、納得出来ないッ!!俺だって男だ、いくら実年齢が俺の10倍近くあろうと見た目は俺とほぼ同い年に見えるんだ、理性を保ってたれる自信が無い。なんとしてでも俺はソファーに辿りつかなければならない!
結局俺はソファーにはたどり着けなかった。色々な理由をつけ逃げ出そうとしたがどれも却下され
睡魔&アメリアと戦った結果途中で寝てしまい、起きたときは布団の中だった。
まぁ、理性が暴走する前に睡魔が俺を仕留めてくれたのは正直ありがたかった。
たまにはいい仕事するじゃないか睡魔、少し見直したぜ!
”ガチャ”
なんてタイミングなんだ。俺は未だ布団の中でぬくぬくしてるしアメリアはすやすやと心地よさそうに寝ている。これはめんどくさそうな事になる、絶対なる。
「おーいルークス君朝だぞー……。おおお、おっとこれは失礼。か、彼女が起きたら朝食にしようかね。」
フランキーさんは訓練された回れ右を華麗に行い、すぐに扉を閉めてしまった。扉越しに「意外と手が早いんだな彼……。」と聞こえたが後でゆっくり説明しよう。
「おいアメリア起きろっ!フランキーさんに見られて大変だぞ!絶対勘違いしてるぞあの人!」
「ん……。どうしたのルークス……?朝から元気ね……。」
「おかげさまでな腕の調子もバッチリだぜ!でも今はそんな冗談を言ってる場合じゃねぇ!フランキーさんに変な誤解されてるぞ俺達!」
ようやく俺の声が届いたのかアメリアは目をカッと見開き顔を真っ赤にさせていた。
アメリアはすぐに布団から抜け出し隣の部屋に向かって走り出した……が寝ぼけているのだろう。
扉を開けるのを忘れ激突しおでこを押さえていた。
はぁ……。訓練よりもこの誤解を解くのが先だな……。
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う~ん、このぐだぐだな感じが凄く嫌ですがどうも脱却できない……(;´Д`)
早く魔王に会いたい私です(笑)
グダグダしてるなぁと思ったりもっと面白く書きたいなぁとマイナス思考になりがちで
筆を重く感じてしまう私ですが、かならず最後まで書き上げたいと思います。
ですのでよかったらこんな素人作品ではありますがお付き合い下さい。




