第13話 泣き虫アメリアとロリコンルークス!?
どうやら俺の予想はかなり外れていたらしい。
彼女は筋肉まみれの女性でもなく、いかにもなんでもしってそうな老婆でもなかった。俺と同じくらいの歳で華奢な女の子だった。背は俺より低く150cm程度だろうか、いやよく見ればかなりの厚底な靴を履いている。
恐らく140cm程度だ、髪は名前にあるように綺麗なブロンズでかなりの釣り目だ。
素直に綺麗な人だなーと思うが彼女の特徴ともいえる釣り目が少し怖かった。俺がその美しさに見とれていたのか、睨んでいる彼女から目が離せなかったのかしばらく彼女と見つめあっていると今度は顔をリンゴのように真っ赤にして眉間にしわを寄せながら怒鳴り声を上げた。
「なによあんた……。あんたももしかして私が怖いとかいいだすのっ!?好き好んでこの目な訳じゃないのよ!?私が何したって言うのよ!貴方の命を助けたのよ!?怖がる前に感謝しな……さいよ!
……どうしてみんな怖がるのよ……ひっく……」
おいおい今度は泣き出したぞ忙しいなこの人は。もちろん俺は彼女を怖いと言ってはいない。心の中では思ったが……。
この様子だとアメリアは目に対してかなりのコンプレックスを抱いているようだ。う~ん確かにその釣り目のせいで少し怖く見えてしまうがそこまで気にすることではないと思うなぁ。とりあえず子供のように声を上げて泣き出したアメリアに気がついた街の人たちから「女の子泣かせてんじゃねーよ」という声にならない声がさっきから視線と一緒に届いているので俺はアンナとアメリアをとりあえず家の中へ入れた。
アンナは今目の前で起きてることを理解できず「ルークスさん、アメリアさんと喧嘩中?ダメだよ仲良くしないと!アメリアさんは泣き虫なんだから優しくしてあげないとっ!」と何故か怒られてしまった。
どうして俺が謝らなければならないのだろうかと疑問を持ちながらもこの場を収める為に俺は
「ごめん」と謝った。だがそれがさらにアメリアの怒りの炎に油を注いでしまった。
「あんた何も言ってないのに何で謝ってんのよッ!そんな無意味な謝罪なんてしないでッ!私が惨めじゃないッ!私は国衛騎士団最強の智よ!憐れみなんていらないわッ!」
こいつはめんどくさい……早く帰ってきてくれフランキーさん……。
俺の祈りが天に届いたのかフランキーさんはアメリアの言葉が終わると同時に帰ってきてくれた。
フランキーさんはアメリアが泣いている事に対し何があったんだと俺やアンナに聞く前に小さく溜息をつき「やれやれ」と呟きながらアメリアに近づいていった。
「アメリア、この人が何かいったのかい?」
「ぐすっ……言ってない……。」
「じゃあ何で泣いてるんだい?彼は君を怖がったりしてないじゃないか。」
その声はまるで子供をあやす時のような音で昔母さんに泣きついた時に聴いたものとそっくりだった。一体2人はどんな関係なのだろうか?
まぁそれは後で聞くとしよう。先ほどからずっと黙っていたアンナのほうを向くとアンナは「やれやれ」とパパの真似事をしていた。どうやら2人はアメリアとは親しいようだ。
「すまないね、ルークス君。彼女がこうなってしまっては暫くは泣き止まない。少し外に出て気分転換でもしてくるといいだろう。大丈夫かね?」
「大丈夫ですよ、元から少し小腹が空いていたので何か食料を買いに行こうとしていたところです。
では1時間ほど外に出ていますね。それじゃあ行ってきます。」
「一つお願いしてもいいかな。アンナも一緒に連れて行ってあげてくれないだろうか?」
「分かりました。じゃあ一緒に軽く何かを食べてきますね。」
「……アンナを食べるなよ?」
いい加減に理解してくれないだろうか。俺はロリコンではない。フランキーさんの言葉にアンナちゃんの頭の上にハテナマークが乱立してるじゃないか、相変わらず冗談で言ってるのか本気で言ってるの良く分からないぜ。
「食べませんから、というか娘の前でそんなこと言う門じゃありませんよフランキーさん(笑)」
俺達はガハハを豪快に笑うフランキーさんに見送られながら昨日行った酒場を目指した。
昼はカフェ、夜は酒場といった形式でやってるらしいがあのマスターいつ寝てるんだろうか?
「ねぇねぇ、私はルークスさんに食べられるの?」
街中で純粋に思った疑問を口にしたアンナの言葉を一番聞かれたくない奴に聞かれてしまった。
フランキーさん、帰ったらじっくり話しましょうかね。こいつのせいで間違いなく俺は街中に
「幼女を襲おうとした奴」と知れ渡るだろう。
「ルークス君が……ロリコン!?いい事聞いちゃった~♪」
俺がロリコンとは一言も誰も言ってないんですがね……。
そこには昨日会ったばかりのレインが立っていた。
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なかなか進みませんね……(;´Д`)
ぐだぐだしてる感じでタイトルにある魔王さんいつまで経っても出てきません……
じっくりゆっくり書きます。良かったらじっくりゆっくりお付き合い下さい(;´∀`)