第3話 発覚
やっぱりまだ銃器の出ない話が続きます・・・
5話あたりから本格的にミリタリー成分入れていけるかなぁっと思っています。
銃や戦闘シーンを期待されている方、もう少しだけ待ってください・・
第三話
突然の下校指示に困惑しつつも
校外に出た生徒たちの前には
異常な街の様子があった。
信号機が青に光っているのにも関わらず
その場で時間が止まったように
写真のように止まっている車。
全く人気の無い街中。
先程皆が感じた感覚と何か関係があるのではないかと一部は騒ぎ出す。
「これ何かのドッキリじゃねぇの?」
直人が言った。
「いや、飛行機すら飛んでないのはおかしい。空港と近いのにこの時間飛行機の音がしないなんてありえない。」
和樹は否定する。
確かにショウエン中学校の近くには中規模ながら空港があった。この時間飛行機の音がしない飛んでいないのはまさにありえない。
「静かだ・・」
「とりあえず家に帰ってみよう。
家の様子が気になる。」
「そうだね なんか不安だから
後で集まらないか?」
「そうですわね。」
「そうね~」
「それがいいね。」
直人の提案に不意なところから賛同の声がした。
3人でさっきから直人と和樹の推察を聞いていたらしい。
「いつから居たんだ」と言いたかったが
それどこじゃないと思い、言わないことにする。
「んじゃそーゆことで。とりま じゃあな。」
こんな時だが軽い挨拶をして帰る事にする。
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結菜、美香の女子二人と和樹達とは通学路が
ほぼ反対だったが異常事態という事で
直人が付き添う事になり
和樹は幸宏と帰る事になった。
「家戻ったら幸宏んとこ行ってもok?」
幸宏とは家が1ブロック違いと近所で
いつも一緒に登下校していた。
「いいよ 2人にも連絡してみよっか。直人も呼ぶ?」
「そうだな。」
少し歩いて幸宏の家の前まで来る。
「んじゃ 後ほどな。」
「後でね」
和樹は幸弘と別れもう少し先の自分の家へと向かった。
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家に戻ると案の定と言うか予想通りと言うか
誰も居ない。
いつもなら帰宅すると母とか姉とかの誰かしらが声をかけてくるのだが
やはりそれも無い。
「やっぱりいねぇなぁ。」
普通なら悪い予感が当たってしまったと
パニックになったり絶望したりするところじゃないのかな
っと自分で思ったりするのだが
不思議とそんな事は無い。
今の自分をそう分析できるほど余裕かましてる。
普段から小説やアニメを見ている所為か、
こう言うシチュエーションに免疫が付いてしまっていたのかも知れない。
「ハァ・・」
なんだかなぁ・・とそんな自分に対する呆れのような
哀れみのような感情が浮かんでくる。
「とりあえず行くか。」
家の様子を確認したことだし
幸宏と合流するため幸宏宅へ向かう事にする。
外を歩くがやはり誰も居ない。
「やっぱり居ねぇし静かなもんだな」
通行人の居ない街に確認のように感想を
言う。
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ちょっと歩いて幸宏宅の玄関前。
ピンポーン
インターホンを鳴らし少しの間の後、幸宏が出た。
「お、入って入って。」
「お邪魔しまーす」
「ん?」
やはり幸宏宅も静かだった。
「やっぱり和樹のところも?」
幸弘のところも外や和樹の家同様、誰も居ないようだ。
「ああ。誰も居なかった。」
「その事何だけどね。理由が分かったんだ。」
「はい?」