5章 朝食
翌日
ごそごそ
「ん~お腹減ったな~」
...ジリリリリリッ!
「...朝か。」
梨華は朝ごはんを自分で作るとか面倒な事はしたくなかったので、買っておいたメロンパンを頬張る。
(メロンパン...魔界には無い物だが、なかなか美味しい)
『おはよ~梨華さん~』
「お、はよう...」
制服姿の梨華を見て、ユイラは疑問を抱いた。
『ねえねえ、昨日とおんなじ服だけど、どっか行くの?』
「ああ、学校に行ってくるんだ。」
『ガッコー?』
「そ。勉強したりするとこ。」
(あ、やばいかも)
梨華は昨日から、ユイラが私について来ようとするのを思い出した。
『えぇ~...いつ帰ってくるの?』
「ゆ、夕方かな...」
『むぐぐぐ、俺も行く。』
「ええぇ?だーめ」
『梨華さんのケチぃ。』
「家で待ってて、帰ったらまた話そうよ。」
(なに言ってんの?私はさ。また話したいけどさ...だめなのに...)
『行きたいなぁ...(ショボーン』
「...いいよ。そんかし、目ぇ瞑って。」
『やったぁ!うん!』
(エピルタ ラツファル エニシュリア)
梨華は学校の情報を書き換え、男子制服を出した。
ばさぁっ
「これ着て。行ったら普通に座って、授業受けること。いいね?」
目を開けたユイラは返事もせずにリビングから出て行き、まるで一瞬で着替えて来た。
『似合う?梨華さん!』
「うん...似合ってるよ...」
本当はめちゃくちゃ似合ってた。