3章 救出
シュッ...
梨華の思い通りに、自室に移動出来た。
「ふぅ...んっ、軽っ。」
少年をベットに寝かせて、少し考える。
(あれ?これ、連れてきたはいいものの何をすればいいか分かんなくね?熱は...)
ぴとっ
「ないか...」
都合のいいことに家族(仮)は旅行中だった。
かと言って気力だけ吸い取って瀕死にさせるのも、梨華のプライド(?)的にNOだったので、この人をどうにかしてあげようと考えていたのだ。
「お粥...でも作るか。」
カチャカチャ グツグツ
「私もお腹減ったな...多めに作って損はなさそうだな。」
ガチャ
「!」
『!』
少年はベットの上で状態を起こしていた。
「うわわわぉおっ!....えと、お粥...食べますか...?」
『あ、えと、はい...』
梨華は少年にお粥の入った器を渡した。
『これは...お粥と言うんですか?』
「え?」
『あれ...俺...何が...』
「あ、すいません!私、貴方を助けようとして...」
『俺は...途中で...何処で...』
『何故...俺は...
人間なんだ?』
「」
梨華は状況が理解出来ないまま、目の前で少年に何故自分が人間なのだと言われ、疑問形を繰り返され、お粥を口に入れることが出来なかった。
「あの...とりあえず、お粥食べません?」