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聖女の契約:5-7

「魔脈……?」


 キール王子もマリーゴールドさんも聞きなれない言葉らしい表情。

 意外にもリトリスも同じだった。


 魔脈。

 それは一言で言うなら水脈。

 水脈は地下に流れる水の道筋で、魔脈は魔力の流れる道筋なのだ。


 この世界の魔力は遍在している。

 まんべんなく存在しているのではなく、偏っているのだ。

 その偏りの流れこそ魔脈なのだ。


「お城とか聖堂とか、神聖な建物があるじゃないですか。そういう重要な建物も魔脈の上に造るようにされているんですよ。魔力で邪悪なものを退けるために」

「そうだったのか。知らなかった。さすがはミーシェ。詳しいな」

「すごいわ、ミーシェちゃん。まるで学者ね」


 リトリスはぽかんとしている。


「でも、魔脈が精霊の泉とどう関係しているんだい?」


 わたしはその疑問にも答えた。

 魔脈は地下の魔力の流れ。

 精霊の泉が魔力の溜まる場所なら、きっと魔脈の下流にある。


 魔脈の流れる先を調べる。

 そこにきっと精霊の泉があるはずだ。

 確証はないけれど、一番見つかる可能性がある探しかただと思う。


「となると、魔脈の流れを調べる必要があるわね」

「それならきっと城に魔脈の地図があるだろう。重要な建築物を建てるときに必要らしいからな」

「お願いします、キール王子」



 さっそくキール王子は魔脈の地図がないか城に手紙を出した。

 数日後、返事が返ってきた。

 魔脈の地図は存在していて、王家が保管しているのだと書いてあった。


 わたしとキール王子とリトリスは王都に帰り、王城で魔脈の地図を見せてもらった。

 テーブルに地図を広げる。

 ドラクセル国の全体地図に、枝分かれして広がる脈が描かれている。


「この脈が魔脈でございます、王子」


 大臣が地図の見方を説明してくれた。


「そしてこの矢印が魔脈の流れでございます」


 魔脈は王城を視点にして枝分かれしていた。

 やっぱり、魔力の源の上に王城を建てたんだね。

 魔力の源は国にとって最重要な部分だ。


 枝分かれして広がる魔脈の先に点が打ってある場所がいくつかある。

 これこそが精霊の泉だ。

 王国では『魔力だまり』という呼称だと大臣が言った。


 精霊の泉は大陸にいくつも存在している。

 グリーンヴェイルの町から一番近いのは……。

 ここだ。


 町の南西に精霊の泉を表す点があった。

 ここに行けばリトリスの魔力を回復させられる。


「さっそく行きましょう!」


 グリーンヴェイルの町に帰ってきたわたしたちは、精霊の泉のある場所の探索許可を、町長であるマリーゴルドさんに求めた。

 ところがマリーゴールドさんは表情を曇らせる。


「そ、そこに行かなきゃいけないの……?」

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