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溺愛、要りません!~きゅるるん令嬢がヤンデレ戦隊を撃退していく10日間~  作者: ゆいレギナ
黄緑のぶいぶい♡第四章

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第28話 脅迫状(?)ですわッ!

「お嬢様は甘い物を欲しているんですよね?」

「コクコク」


 一応、シルバーもわたくしの欲していたものはわかっていた様子。

 だけど後手に回った分、どうこの素敵なパフェを上回るものを用意するのか。そもそも、わたくしも甘味への欲求は満たされてしまっている。お腹もけっこう膨れていますし、如何に挽回するのか……。


 ジッと見つめていると、シルバーは不敵に笑う。

 そして、彼は顔を近づけてきた。


「今日も俺のお嬢様は愛らしいですね」

「はわわッ⁉」


 吐息たっぷりに耳打ちされた言葉に、思わず肩を跳ねさせる。

 だけど、シルバーの猛攻は止まるはずがなかった。


「甘い物を食べて破顔する様、まさに天使かと思いました。俺をあの世に連れて行くおつもりですか? まぁ、お嬢様と一緒なら何処へでも共に参ります。もちろん、一人で行きたいのならお好きにどうぞ。だけど世界のどこへ行こうとも、必ず俺も馳せ参じますので。その心積もりだけは忘れずにいてくださいね」

「はわわわわ⁉」

「天国でも地獄でも、行きたい場所にご随意にどうぞ。どんな場所でも、俺は変わらぬお嬢様への愛を囁いてみせましょう。だけど、どうか他の男に余所見だけはしないで? その目を抉ってしまいたくなる……俺はお嬢様を傷つけたいわけではないんです」

「はわわわわわわわわわッ⁉」


 思わずシルバーを見やれば、彼はにっこりと微笑んでいた。


「お腹いっぱいになりましたかね?」


 ――誰も糖分を言語化しろとは言ってませんわッ⁉


 全力で「コクコク」と頷けば、シルバーは「それじゃあお昼は引き分けってことで」と勝手に勝敗を決めてしまう。


 ――それは反則なのでは⁉


 だけど、わたくしはオノマトペしか話すことを許可されていないから。

 やっぱり今日も、わたくしは文句を言えやしない。




 ――シルバーの前世での職業、何だと言っていたかしら……?


 何かの分野で世界一だったと言っていたはずである。

 あのペラペラと減らない口と、どこでも図太い神経……それが活かせる仕事はなんだったのだろうか。


 そんなことを考えながらも、常に授業を受けるのが学生の本分なわけで。

 先生が教室に来て、わたくしも何も考えずに教科書を開いた時だった。


「なっ……」


 上げかけた悲鳴を、とっさに押さえる。

 だって、その経済学の教科書の一ページに、こう書かれていたからだ。


【大好きなリュミエールちゃんへ♡ 今度二人っきりでお買い物に行きましょう。お友達になりたいです♡】


 それはピンクのインクで書かれていた。だけど絵筆で書いたのだろうか、かなり立派な字体である。おかげでその下の文字が読めやしない。……基礎の基礎の部分なので、読めなくても何も問題ないのだが。


 ――だけど、それはどういうことですの?


 これで物騒な文面でも書かれていれば、脅迫状やいじめとして大々的に声をあげることもできるのだが……なんだ、この無害で微笑ましい文面は。


 ――実は、何かの暗号が隠されていたり?


 終業のチャイムが鳴るまで、わたくしはずっとそのピンクの文字と睨めっこしていたのだった。




 結果『誰かの可愛らしい悪戯』以上の答えが出てこなかったわたくしである。


 ――不甲斐ないですわ……。


 そう落ち込みつつも、一応目の前の不可思議な出来事を専属従者に報告するのも、自らの危機管理のひとつである。まぁ、その専属従者が現在二人いるのだが。


 空き教室に連れてきてもらったシルバーとラグリさん。二人は真面目な顔で教科書のピンクの文字を見てから……先に動いたのはシルバーだった。


「犯人を連れてまいります」



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【去年のイロモノ小説】 捨てられた未亡令嬢ですが最強家政婦でもあるので、隣国の聖王子と幸せになりました。
ヒロインの名前はコジマさん
そろそろコミカライズが始まります。 『100日後に死ぬ悪役令嬢は毎日がとても楽しい。』
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[一言] ま、あの方ですわな?(笑)
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