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もぐら君。

作者: ゆう遊

もぐら君はいつも土をほっていた。


もぐら君の御殿は地上のそれよりずっとずっと広くて大きい。


地下の暮らしもいいものだろうが、


地上の光はもっともっとあたたかい。


ちょっと外に出て背のびをして、サボテンの花の横で休んでいたら


大きな犬がぬっしとやってきたよ。


もぐら君はひょいっと身をかがめて様子を見ていた。


大きな犬は、サボテンの綺麗な真っ赤な花に目を奪われていて、

くんくんと匂いを嗅いでいた。



それをみていたもぐら君はある事を思いついた。


一目散に地下のトンネルに潜っていき、お気に入りの服に着替えて


料理用のフォークとナイフをもって急いて地上に上ってきた。


いたいた。大きな犬はのんびりと日向ぼっこをしながらご機嫌の様子。


もぐら君は、近くにあった、サボテンの端っこをちょっと失敬して


ナイフでサクサクと切っていく。


夏の暑い日で、切られたサボテンからはみずみずしい露がしたった。


ぴちゃっという音があたりに響く。


お昼寝中の大きな犬の耳がピクリ。


もぐら君はドギマギしながら、それでも作業をやめない!


そのうち、たくさんのサボテンを切り終えたもぐら君は

大きな綺麗な葉っぱをみつけて、その上にサボテンを並べ始めた。

ツユが葉っぱにたまっていく。


そして木を見つけてきて立てかけ、そっと上から葉を添え木陰を作る。


ついでに白いお花を見つけてきて、飾っておく。


もぐら君はそらを見上げて、飛んでいる鳥さんに声をかけてみた。


鳥さんはもぐら君に気がついて、なんの用事よと、つんけんした様子。


それでもモグラ君の願いをきいて、その綺麗な羽を一枚プレゼントしてくれた。


モグラ君は大喜びでその羽根を大切にもって羽根の根元をサボテンのツユに浸し、地面に大きく何かをを書き始めた。


***************

親愛なる僕の友人へ。

今日僕はここへ初めてきたんだ。君に会いにね!


そとの世界はとても広くて明るくて大きかった。

そして君に会えたよ。

ありがとう♪


お礼に君が好きなサボテンに断りをいれて涼しい寝床をこしらえたよ。明日もまた会えるといいな♪

           もぐら

***************


もぐら君は 鳥に貰った羽根で大きな犬の鼻をくすぐり、一目散にまた穴にかえっていった♪


さて、大きな犬はその後どうしたのかしらね?^ - ^


お読みいただきありがとうございます。


後日YouTubeへ音読したものをアップしますのでそちらも楽しんで下さい★


YouTube↓

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