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 霧がかった朝。村外れにある男の家から女性が出てきました。


「やー!メアリーおはよう。今日は霧が凄いね!」


「おはようございます。そうですね。」


 村人は女性に挨拶をして、さって行きました。

 何処から見ても人間の女性、だがその女性は男が造ったアンドロイドのメアリーだと言うことを知る者はいません。

 メアリーは家の前を掃いていると一羽の小鳥が息絶えていました。


「まぁ可哀想に。」


 メアリーは両手で小鳥をもつと庭へ向かいました。柔らかそうな土を両手で掘り、小鳥が入る穴を作るとメアリーはそっと小鳥を埋めました。

 ですがその顔は微笑みを作っていました。

 メアリーは土がついた手をはらうと家の中へと戻って行きました。


「そろそろ博士を、起こさなくてはいけませんね。」


 メアリーは男の寝室へと向かいました。


 コンコン


「博士入りますよ?」


 メアリーはドアを開け寝室へと入っていくと、一人の老人が寝ていました。


「博士おはようございます。」


「あぁ。おはようメアリー。」


 老人はメアリーに微笑むと、起こしてくれとメアリーに告げると、メアリーは優しく老人の体を起こしました。


「今日はトーストとハムエッグと博士が好きな、フルーツサラダを作りました。」


「それは嬉しいな。」


 老人はメアリーの手を取り、リビングへと向かいました。

 暖かい部屋にメアリーの作った朝食が並んでいます。

 老人は席につき朝食を食べ始めた時でした。


「なぁメアリー。笑ってごらん。」


「はい。博士。」


「……。まだ、駄目なのか。」


 老人は悲しそうに両手で顔をおおった。


「博士、私は笑えていませんか?」


「いいや、ちゃんと()()()はいるよ。」


 老人は悔しそうな、悲しそうな、複雑な眼差しをおくっていました。

 メアリーは首をかしげながら今朝起こった出来事を話します。


 それはメアリーを作ってから、欠かすことの無い二人の朝の光景なのでした。



朝食は話的に洋食のイメージ、個人的には味噌汁とか和食にしたかった(笑)

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