歩く天変地異
ちなみに、ギリシア神話のヘラクレスで出てくるネメアのライオン。この怪物は矢や刃を跳ね返す毛皮を持っていて、仕方がないからヘラクレスは棍棒で打ちかかって、素手で仕留めたとか何とか。その後、ヘラクレスが兜かマントのようにして身につけていましたね。
大陸破壊棍棒で殴られ、天空を支える怪力で締め上げられる……。
なんだか猛獣の方がかわいそうになってくる。
ヘラクレスの物語は合計12の試練を果たしてゆく冒険譚なのですが、この非常識なパワーはいたるところで発揮されますね。
そのうちの一つを割愛して、短くまとめますと。
*牛小屋の掃除が面倒なので、川の流れを変えて、汚れを洗い流しました。
やる事がいちいちダイナミックです。話の要所で地形を変えないと気がすまないのでしょうか?
ミステリーとかでもエンディングで屋敷を破壊する程度なのに、神話は侮れません。
川の流れに耐えた牛小屋もどういう構造をしているんでしょうね?
川に掃除させたのはズルという事で、試練を果たしたとは認めてもらえなかったという説があります。
最初の試練は10だったけど、自分でやったと認められない2つがある。この川の話はそのうちの一つらしいですね。
ちなみに、川の流れが変わったせいで、あたり一面が水害に悩まされる地形になったとかいう話もあります。
ヘラクレス君は別名、歩く天変地異とでも名づけましょうか。
ミスターインクレディブルっていう作品でも、スーパーヒーローが邪魔者扱いされていましたけど、ヘラクレスも同じような存在だったのかもしれませんね。