都市の衛生と、汚物の表現
ごみ、下水、疫病。つまり、衛生面の確立でしょうか。ペストだって、衛生ををよくすれば、かなり防げるみたいだし。
衛生面は、現代だって同じかな。一部の地域で、肺結核の発症率が数倍だったりするし。公的機関とか地域ががんばっているから保てているだけで、現代でも手を抜いたらすぐにだめになるんだろうな。
ごみ問題は現代までかなり残っていたと思う。ごみへの放火からくる火事の発生が一部地域での課題だったみたいだから。ゴミだしの日を決めて、ゴミ庫の整備をするだけでびっくりするくらいへったらしい。
江戸時代なんかは、いったん火がつけば、建物壊して燃え尽きるのを待つしかなかったらしい。消火作業というよりは、延焼を防ぐだけ出ていっぱいだったんだって。
文化住宅とかは、壁がお隣さんと共用なんでかなり延焼が進みやすいとか。「三軒隣が火事になったとき、いきなり消防隊が家に入ってきて、壁を破っていったからビビッタゼ!」って笑ってた友達がいたなあ。
石造りの都でも、火事になってしまうと、石同士をつないでいる漆喰がだめになるから、倒壊の危険があるらしくて、すめなくなるらしい。火事はいつの時代、どの国でも脅威なんだろうな。
問題はこういうシーンを扱っている作品が、海外の作品でしかほとんど読んだことがないってことだ。そもそも、城塞都市、石造りの都市、閉鎖された空間での非衛生ってのが日本人には想像しにくいんだな。
ベルセルクなんかでは。かなり扱っていると思うけど、絵として見せているからねえ。文章として、相手に伝えるときには、グロさとエグサばっかりが、リアルに伝わるかもしれない。
中世らしからぬ、清潔な地下下水道なら、よく小説でもマンガでも見るなあ。こういう使い方をするのが安全ラインかもしれない。
汚物に関する表現って、目に見えるよりも考えさせたほうがエグイのかもしれないね。モザイクをかけたものがやけに、卑猥や不潔に見えるのと同じでさ。