赤と蛇が現すもの
ちなみに、アジアじゃ蛇は神様だから卵で生まれるのはとてもめでたい、といわれることもあるの。この伝説は朱蒙だったかな?
西洋では、蛇は基本的に悪役。だけど、バビロンとかエジプトの古代宗教じゃ神様なんだよ。医学の神様アスクレピオスは蛇に杖を持っている。
赤は血の色を連想させると同時に、闘争や血を連想させる。不吉な色であったらしい。また、キリスト教における最大の裏切り者、ユダは赤毛だったって説もあるんだ。
聖書を重視する国には、根源的に植えつけられた感覚であったのかもしれない。赤毛のアンの苛めも、原点はこれかもしれないね。
やまたのおろちの腹が赤いのも、鉄の色。倒した後に、尻尾から剣が出るのは山を攻略して、鉄を得た。あるいは、鉄鋼をほりすぎて、川が氾濫したなんて伝説もありますから。鉄=赤=血、なんでしょうか。
ヤマタ川って、川が本当にあって、ヤマタノオロチの伝説はここから生まれたのでは? なんて説もあるんだ。
ギリシアのレルネーのヒュドラも川の氾濫が多かった湖沼地帯の物語。川の氾濫=蛇の化け物大乱闘。ヒュドラの毒=鉱毒事件。なんていう話もあるんだ。
バビロンのイシュタルは、緋をまとう淫婦。なんていう侮辱の言葉もあるらしいです。
また、赤を好むのは闘争の表れですね。ローマのマントも映画じゃ赤だし、武田信玄の赤備もまっかっか。攻撃色、膨張色。威圧感があるんですねえ。
ロボット物では、「俺のこの手が真っ赤に燃える」とか「真っ赤な誓ーい!」とかありますね。中世だったら、やばかったのでは?