FILE0:プロローグ
初投稿の作品です。
未熟でありきたりかもしれませんが読んでいただけると嬉しいです。
とある町のはずれにある小さな喫茶店『flat』。
特に有名でも人気でもなく、店内はいつも静寂に包まれている。
そしてそこはコーヒーや紅茶の香りが漂い、様々な客を楽しませていた。
「いらっしゃいませ、[flat]へようこそ。」
*00*
『私』は小説家を目指している。
話のネタを探していたところに、友人にこの喫茶店を勧められた。
「この店は行く価値があるよ。きっと良いものが見れる。」
「良いものって?」
「それは行ってからのお楽しみさ。」
含み笑いを浮かべる友人を見て、怪しいと思いつつも好奇心に勝てずに私はいつの間にか喫茶店に向かっていた。
店は50代くらいのオーナーが一人で経営している。オーナーは白髪混じりの男で、静かに微笑む優しそうな人だった。
店内は敷地はそれほど広くはなく、全体的にシックな造り。
初めてflatを訪れた日、一人で店を経営するのは大変かと私が尋ねたとき、彼は笑って答えてくれた。
「そんなに人気があるわけじゃないですから。私に出来るのは数少ないお客様に癒されてもらうことだけです。」
その言葉が妙に気になった私は、週に一度必ずここへ足を運ぶ。
オーナーの考える癒しと友人の含み笑いの意味を知るために…