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プロローグ
宇宙人、UMA、異次元世界、オーパーツ、これらは人々の心を踊らせ、同時に失望させた。たとえばオーパーツと呼ばれるものはどうだろうか。今までに幾度も発見され、その度に歴史的事実が覆されるではないかと騒がれたものだ。しかし、実際はどうだ。一つずつ紐解いていけば、ただの勘違いや捏造等が殆どである。
未知に対する期待を寄せていた人間は、強い興味からそれらを調べ尽くし、空想を膨らませる。だが、いつかは詰まらない事実を突きつけられ、マジックのタネを教えられた時のような空虚感に襲われる。
すると彼らは次第に疲弊していき、最終的にこのような考えにいたるのではないだろうか。
『未知の領域が実在したとしても、どうせその正体は期待したようなものではない』と。