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02.手紙
二人は現王である父から届いた手紙を開けた
「天、空、二人とも元気にしているか?
長く会えなくてすまない。私は体調が悪く寝たきりの日も多い。二人の仕事ぶりや生活の様子については皆からよく聞いてるよ、ありがとう。
さあ、今年もお祭りの季節が来る。二人には私の代わりをしてもらうかもしれない。それに準備も。近い内に打ち合わせをしよう。二人一緒に屋敷へいらっしゃい。」
なかなか快調に向かわない父親を案じて二人は心配そうな顔で見つめ会った
そのまま続けてもう一通、花梅からの手紙も開けてみると、施設新入居者申請だった
天が管理している子供の国営保護施設、通称黎明苑が新しい子供を保護したいという申請である
何処で見つけた何処の家の子なのか、何故保護するに至ったのか、怪しい者では無いことを確認するために施設勤務者からの申請を必要としている
その子供は国境付近の砂漠を彷徨ってる所を見つかり、親はいない、帰る場所も家のような物は特に無いと言う
更には何処から来たのかも不明となっていた