番外編2.児童館-改
児童館の名称が黎明苑に変更されました
…
黎明苑に龍雅の受け入れが正式に決まって直ぐのこと
「リュガー!!!」
遠くから叫びながら走ってくる子供の声と足音がすると勢い良く部屋の扉が開いた
「今日はね、僕が此処の施設の案内するの!さあ、行くよ!着いてきて!」
そういうと、その少年は龍雅の手を引いて部屋を飛び出した
2人は外に出て、施設の門の前に来た
「君ももう何度か此処を通ったと思うけど、此処がこの施設の入り口!そしてこの場所ぜーんぶを黎明苑って言うんだよ!」
まだ手を繋いだままの少年は話しながら次の場所へと歩きだした
「それでね、ここが本棟とも言える場所。黎明堂。昔はこの建物しか無かったそうだよ。ここはお勉強したり、皆でご飯を食べたり、皆で集まる時に使う建物。」
「で、こっちが龍雅がさっきまで居た黎明軒。僕たちが寝泊まりするのに使う部屋がある建物だよ。どの部屋も2人から4人くらいの相部屋なんだ!」
「それとね、ちょっと前には天が空いてる部屋に、僕たち子供でも分かる本だけを集めた、小さな蔵書閣を作ってくれたんだ!そこは黎明閣って言うんだよ!」
少年は、龍雅に問いかけたりもせず、話す間も特に与えず、とにかく1人で話続けている
次はこっちだよ、と繋いだままの手を引っ張って歩きだした
「ここがね、黎明地だよ。広いでしょ!」
少年は自慢げな顔で言ってみせた
「お外遊びの時と、あとは体操とか剣術の授業の時にも使うんだよ!剣術はね、天が来た時しかしないからレア授業なんだよ!」
「あっ!龍雅は天知ってる?」
ひたすら1人で話倒していた少年からいきなり問いかけられた龍雅は驚いたような顔をして話し始めた
「聞いたことありますよ。多分…一度だけ会ったことがあると思います。花梅姉様が天と言っていたような気がします。」
「え!ずるい!いつの間に?」
いいな~と繋いだままの龍雅の手を揺らしながらまた少年は話し始めた
「天はね、剣術の授業もしてくれるけど、いっぱい遊んでくれるんだよ!もっといっぱい来て欲しいんどけどね、前に天にそうやって言ったら、他にもお仕事してて忙しいからいっぱいは来れないって言ってたの!」
「聞いた話だと、天はこの国の偉い人なんだって!偉い人って言われても僕良く分かんないけど、きっと凄い人だね!」
「最後にあっちにあるの!」
少年は広場の奥にある小屋のような建物を指差して言った
「あれは、黎明倉。まあ、納屋ってやつだよ!あそこに、剣術の授業で使う模造剣とか、他にも色々置いてあるけど僕達が出入りすることは少ないよ!」
「うん!これで一通り全部説明できたかな!どう?龍雅、全部覚えた?」
どこかぎこちない笑みを浮かべた龍雅は少年にありがとうと伝えると、その少年は嬉しそうに走り去って行った
やっと離された龍雅の色白な手は、赤く染まっていた




