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クロエ•オールビーの宝石探し  作者: さながら
2/2

折原玲明

体調崩しておりました、、、

すみません、これから再開します。

私、折原 玲明は、転生した。

クロエ•オールビーという寂しげな少女に。


基本的に2人の人格は混ざっているけれど時々、こちらの意識が強くなる。だから、これを機に「前世」について語っておこうと思う。


――――――――――――――――――――――――――

…前世は普通だった。


青春時代は、授業を聞いて、休日には流行りの服を友達と買いに行って、部活を一生懸命やっていたような。


全てそこそこに、結構適当に。でも精一杯。


そんな惰性のまま大学にも、会社にも入れた。


自分に都合のいい周りと共感し合いながら。


そうだ、面倒ー、と言いながら課題をやる幼馴染とか、どっしぇーい、とやかましいくしゃみをするお母さん、とかやけ酒をして笑いまくる同期とか。


いろいろ思い出してきた。

でも、どうしてか若く死ぬことになった。


実は心当たりならある。ここが重要なのだ。


金曜日、いつも通りそこそこ残業に見舞われた後、完全にオフの状態になったころ、およそ3年ぶりに、幼馴染から電話があった。


『元気?久しぶりじゃないか?会社はどう、慣れたか?』 


「元気元気。保護者面の勇気くん、一つ訂正をすると、私この春でなんと入社5年目です。慣れたかにも程があるよね」


『そうだったな!うん、ちょっとそうは見えなくて。』『元気そうで何よりだ』


そうして、暫く近況について話し込んでいた。

いつも通りの夜道が、どこか浮き足立っていた。


「だねー。ね、勇気くん本当に彼女いないの?早く孫を見たいんだけど」「まあ彼氏でもいいか」


『ははは、そうは言ってもだね、っ!?は?おい、やめ』


本当に突然、勇気くんの声が乱れた。


「どーしたの勇気くん。Gでも飼育してたん」


私がそう言うやいなや、がしゃん、と家具が落ちる音やなにやら争う声が、録音された音のようにスマホから聞こえてきた。

『………玲、いい人見つけろよ。本気で。あと病気しないで、怪我もしないで…』


「………は?ねぇ、は?いや、駄目だって!私勇気くんいないとほんと駄目駄目人間だから!本当だよ、何があったの、教えて!私が殴り込みに行く、か、らちょっと、待っててね…?」


言っている途中で背後に警戒する暇もなく物凄い悪寒を感じた。

これは止まっちゃ駄目だ。

私は迷う事なく上半身を捻り持っていた鞄で後ろを殴る。


情報不足だ、敵があるのか、どこにどのくらいの大きさであるのかも分からない。


鞄の攻撃は囮であったはずだ、本当はその後、相手を少し見て次の手を繰り出そうとしていた。


はずなのに。頭部に強い衝撃を感じ、ふらふらと私が倒れているのか、本当はどさっと、普通に倒れたのかはわからなかったけれど視界はブラックアウトしていく。



まだだ、まだいける。そんなことを繰り返し思っていた。






玲明の幼馴染は、川瀬勇気です。


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