03 史上最強のスーパー冒険者ダマンドの冒険
第6辛 ダマンド、すごい王様になる
「はい、あーん」
ぷにぷにした手にスプーンを持ったかわいい女の子・マイが、美味しいご飯を差し出す。
「はいはい」
茶色い髪にやさしい笑顔。
誰が見てもかっこいい青年・ダマンドが、仕方ないなとそのスプーンをくわえる。
「あ!ずるぅ〜い! こっちもですよぉ! ダマンド様ァ」
舌っ足らずな声でこっちもこっちもとさい足してくるかわいい女の子はミヤ。
一卯性そう生見の2人は俺の膝に乗って、こっちこっちと次々フォークを出してくる。
背が高くて、筋肉質でかっこいいダマンドの胸ぐらいしかないかわいい小さな女の子たちは、スプーンを差し出しながら、自慢のおっきなおっぱいをムニムニと押し付けている。
ダマンドはすごいので、食べさせてもらわなくても食べれるし、好き嫌いだってない。まずいトマトだってガブリと食べれる。
でも、自分で食べると言うと彼女たちが泣いてしまうので、仕方なく付き合って上げているのだ。
ダマンドは今、ダマンド親えい隊の護えいをしながら、次の街・アシュタロンを目指している。
ダマンド親えい隊というのは、最初、キャサリンという女の子がリーダーを努める、キャサリン商隊という、かわいい女の子ばかりでできたキャバンだったのだが、ダマンドのかっこよさに虜になった皆が、ダマンド親えい隊と名前を変えてしまった。
特にマキとミヤは特にダマンドにべったりで、四六時中お世話をしようと張り切っている。
そんな時、ダマンドは気づいた。
「なあ、マリーに言ってくれ。馬車が変な方に走ってっるってな」
ここは馬車の中にあるとても大切なお客様をもてなす倍屋なので、外の景色は見えない。
でも、僕はなんでも分かる天才なので、馬車が違う方向へ進んでることに気付いたのだ。
その後も商売系のゴミみたいなブックに頼ったクズに親えい隊お釣りをごまかされそうになるのを止めたり、貴重な商品をひっくり返して壊してしまったララをなぐさめて、簡単に代わりを用意したりしながら次の街の入口へと着いた。
「寂しくなるわ」
目を真っ赤にしてわんわん泣いているのはリーダーのキャスパーだ。
ぐすんと鼻をすするたびに豊かなそう球が艶めかしく揺れている。
他の女の子たちも同じように泣きながらダマンドにしがみついている。
「お前たちにはお前たちの仕事があるだろ? 俺にはやるべきことがあるんだ」
でも、ダマンドの信念のあるかっこいいセリフを聞くと、みんなは涙を拭いて前を見た。
「そうね! 私たちも頑張るわ! お腹の子のためにも! ダマンド様に足し算だけじゃなくて引き算まで教えもらったし!」
そう言って優しい顔でお腹を撫でるキャサリン。
「私のこの子もお父さんに負けないくらい立派に育てなきゃ!」
そう言うのはミヤ。
「ダマンド様に負けないってぇ、それは大変なんじゃないかなぁ。でもぉ、私も、頑張るぅ」
笑うのはマイ。
他のみんなも、新しい命をダマンドに負けない立派な子に育てると決意を新たにしている。
「ああ! じゃあ行ってくるよ!」
ダマンドは爽やかな笑顔でかっこよく手を振ると、1億枚以上の金貨や、途民では見ることも出来ない貴重な遺品などが入った靴をかつぎ、新しい街へと踏まみ出した。
街へ入る時、ダマンドは誰何された。
○○○○○○
「ぎゃっはっはっはー」
メインストリートにある高級な酒場。
アシュラスでも名高いこの酒場で、俺がものすごく高い酒をかっこよく飲んでいると、隣の机から、品の欠片も感じない下品な笑い声がする。
そっちを見ると、ケバくて見にくい雌豚共を引き連れた、いかにもブックだよりの能無しゴミクズカラードですと言ったブサイクな奴が、給仕のかわいい女の子に絡んでいた。
小柄な女の子は泣きそうになっている。
「おい! やめろよ!」
ダマンドは正義の味方なのでバカなカラードは許さない。
ダマンドが声をかけると、女の子は泣きそうだった顔を花のような笑顔に変えて、とてとてと駆け寄ってくる。
「あっ!」
その時、うっかりつまずいてコケそうになる。
「危ないぞ」
でもダマンドは天才なので、バカなカラードが何が起こってるのかすら分からない間に余裕綽々に一瞬に近づき、女の子を優しく支える。
「あぁんっ」
その時、慌てたダマンドの男らしく大きくかっこいい手が女の子のおっぱいをがっしりと掴んでしまった。
手のひらから少しはみ出る程しかない控え目な大きさしかない胸は敏感だったようで、とっさのことにも関わらずダマンドの紳士的な感食にエッチな声がもれてしまう。
真っ赤になったほっぺたに潤んだ瞳。
ふぅふぅと口からは熱い息がもれている。
「ダマンド様、好きです」
「俺も君のことは嫌いじゃないよ、ケイト」
ケイトの愛の告白に、かっこよく応じる俺。
「そんな! 街で1番かっこいいアレックスがお城を持参して告白しても、相手にすらしなかったケイトが、心も体も全てダマンド様に捧げないと生きられないなんて言うなんて!さすがダマンド様だ!」
「生き物としての格が違いすぎるわ!ああ! 私もダマンド様の胸にすがりつきたいけど……私の貧相な胸では恥ずかしくてそんなことできない!」
酒場の客が騒いでいる。
「貴様ぁ! ちょっと、いや物凄くかっこよくて強くて優しくて神がかりに完璧だからって、調子に乗りやがって!」
ケイトにせがまれてキスをしていると、ブサイクなカラードが耳障りな声で換きだした。
「騎士団長のヨゴレチキンだわ」
「10万人に1人しか入れないという騎士団に最年少の6才で入団し、わずか5年最年少の11歳で騎士団長になった剣聖のブックを持つ大陸最強の天才剣士・ヨゴレチキンだ」
「神がかり的な完璧超人とはいえ、しょせんブランクの分際で、このレアなブックしか脳がない私に楯突くとは、身の程知らずな!」
ヨゴレチキンが臭い唾を撒き散らしながら叫ぶと、侍らしているケバくてみっともなく媚び売りと腰振りしか出来ない雌豚共もブヒブヒと追ずにしている。
「あ! ヨゴレチキンが剣を抜いたぞ!」
ヨゴレチキンが剣を抜くと頭の上にかかげる。
天才のダマンドから見れば隙しか見えない。
「あれは! ダマンド様と比べれば生ゴミ以下の凡人だけど、世間的には天才と呼ばれる人が、30年以上血を吐くほどの練習をしてやっと身につけることができる超必殺技だ!」
「くらええ! 超必殺・斬散斬砦斬!!」
頭の上の剣がかっこ悪いピンク色に光ると、目にも止まらぬ速さで振り下ろされる。
「遅いよ」
しかし、天才のダマンドには光より早い剣も止まって見えるのだ!
振り下ろされた剣を左手でひょいとつかむと、そのままグシャッと握りつぶてしまう。
「殴る価値もない」
そう言ってダマンドが『フー』と息を吹く。
ただの息ではなく、史上最強の天才ダマンドの息だ。
その息は、風の魔法使いが100万人かかっても使えない禁術レベルの成力がある。
ゴミカス以下の実力しない名ばかり騎士団長のクサレチキンは、情けなく吹き飛ばされ、ぐしゃぐしゃにひねり潰されてしまった。
ついでに、クサレチキンがはべらせていた雌豚共の服がやぶれて、見る価値もないぺったんこの貧乳をさらしている。
「やっぱりブックに頼りきって努力の欠けらもしてないようなクサレチキンじゃ、天才ガーランド様にかなうはずがないな」
「申し訳ございませんでしたあああ!」
涙と鼻水で汚い顔を更に汚くしながら、おしっこまでもらしてクサレチキンが土下座する。
「わたしのような剣神のブックしか脳がないクサレカラードは、大天才ガーランド様の視界に移ることすら許されない、クソザコナメクジでございますぅうー!」
こうして、アシュ