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一区切り

作者: あずま

あなたの三周忌が終わって

みんなが言う

一区切り着いたね

安心して身体壊さないでねって


一区切りって何?

あなたがいないことに区切りなんてあったの?


あなたが終わらせることを決意して19mの高さから降りることを選んだ日から

あたたの脳はもう死んでいると聞かされた日から

ずっとずっとあなたが戻ってくることだけを信じて病院に通っていたのに


あなたの心臓が鼓動を止めても

あなたが蘇って立ち上がる夢ばかり見ながら

あなたの葬儀を迎えたのに


毎日あなたの位牌に線香を上げながら

あなたの骨壺に収められた骨が肉をまとって立ち上がる夢ばかり見ているのに


今さら

あなたの三周忌が終わって

あなたのお墓ができて

家の仏壇から

お墓に骨が移ったって


毎日あなたのお墓にいって

毎日あなたが立ち上がる夢ばかり見てるのに


あなたのお友達が成人を迎えて

大人になっていく姿を道すがら見ながら

いつまでも少女のままのあなたを


区切りって何


そんなものあるわけないじゃない


あるのは

ただ

信じられない

胸の痛みだけ


あなたの笑顔

繋いだ手

苦しくて

痛む胸だけ


笑ったふりをして

ただ

心配をかけないように


ただ

お兄ちゃんとお姉ちゃんのために

働くことに

何の区切りがいるんだろう


苦しい

苦しい

ただ

苦しい日々に

何の区切りがあるんだろう


苦しさに終わりなんて無いのに

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