File3:予感
先に気付いたのは私だったが、違うよね?と思った。しかし、彼が私を見て微笑んだのを見て、やっぱり..!と、確信した。
「久しぶりだね。」
彼は私に近付き、そう言った。
「...ほんと久しぶりだね」
突然の再開に驚きながらも、少し嬉しさも感じている自分が嫌だった。
「あのさ...話たいことあるんだけど、今、大丈夫??」
「少しだけなら..」
と、承諾し、私達は喫茶店に入った。
飲み物を頼んで待っている間、彼が口を開いた。
「...急にごめんね;話したいことっていうのは、彼女になってほしいんだ。」
急な展開についていけず戸惑う私に、
「あっ...ごめんね。急に彼女になって、って言われても困るよね..実はね...」
と言って、彼女になってほしい理由を言った。
なんでも、彼の父は有名な会社の社長らしい。
つまり、彼はお坊ちゃまってこと。
そして、社長の息子といえば、政略結婚。
彼は今月までに彼女ができなければ、好きでもない人と結婚させられるんだって。
「...えっと、ごめん。理由は分かったけど、なんで私か分かんないんだけど...」
そこまで聞いて、私は疑問に思った事を聞いた。
「えっと、それは、、、俺、合コンってした事なくて、あの日が初めてだったんだ。で..女の子ともあんなり接する機会がなくて、でも、君に...」
軽くパニクっていた悟だったが、
「つまりっ!!嘘の彼女でも、やっぱり好きな人が良くて君に今頼んでいるんだけど...
やっぱ、駄目だよね??」と、勢いで言った。
一瞬なにがおこったか分からなくなり、今度は私がパニックに陥ってしまった。
「えっと...つまり、悟は私が好きだったってこと?」
1番に思った事を聞いた。すると、悟は、ほんの少し顔を紅色にそめ、頷いた。
かわいいなぁ..
と思わせる顔で
「駄目..かな...?」
と、聞いてきた。
そんな顔をされた私は、断れるはずもなく、頷いてしまった。
読んで下さってありがとうございましたっ(∀) 更新遅くてごめんなさいww 感想等書いていただけると喜びます(Å)笑