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アイとカタリナ3

 午後の静かな時間。まったりと過ごす。

「家で1人って何年振りだろ…」

 ヴヴヴ

 通信石が動いた。1人の時間は終わりの様だ。

「はいはい」

≪アキ、カタリナちゃん…寝ちゃったから迎えに来て。≫

「ありゃ、寝ちゃったか。今行くよ。」


 通信を切り。家を出る。

 昼間の太陽は雲に隠れ、少しの曇り空。

 公園までは直ぐなので、時間は掛からずに到着した。


「アイー迎えに来たぞー」

「アキ、カタリナちゃん寝ちゃったから抱っこしてってね」


 ベンチに座っているアイの隣には、カタリナがアイの肩を枕に寝ていた。少し緊張していたから疲れたのだろう。少し白目を剥いているカタリナを抱っこしてアイと家まで向かう。


「カタリナと仲良くなれた様だな」

「ええ、そうね。今後が楽しみだわ。カタリナちゃんお弁当気に入ったみたいだから、これから作ってあげてね」

「そうか、良かった。…早起きでもするかな」


 カナンが少し遠くを見るように答え、アイはカナンと抱っこされているカタリナを交互に眺め微笑ましく笑う。


「…んぅ…ん?」

「リナ、起きたか?」

「にいちゃん……っ!うぉふぅぉ(お姫様抱っこやー!)」


 カタリナが気絶から覚めたらカナンにお姫様抱っこをされている状況。カタリナの脳内は狂喜乱舞して、小さなおっさんがサンバを踊っていた。雑念を振り払いアイの方を見るとパチッとウインクされ。

(アイさんありがとうございます!)

(良いのよ、頑張って)

 目線で会話し。アイは帰るねーと石に戻っていった。カタリナは抱っこされながら帰宅。


「リナ、家着いたぞ」

「えへへ、にいちゃんありがとう」

 

 家の中で下ろされ名残惜しそうなカタリナ。二人でリビングの椅子に座った。


「にいちゃん、アイさんと結婚してたんだね」

「うっ(アイ、そこまで喋ったのか…)あ、ああ」

「アイさんがねえ、リナもにいちゃんと結婚して良いって言ってくれたの」

「は?ん?リナも?」

「そうだよ。だからリナ、にいちゃんと結婚するね」

「えっ、いや、兄妹だし…」

「エレン姉さんには言ったよね?結婚しよって…だから兄妹とか関係無いよね?」

「うっ…(覚えていたんか…睨まんでくれ)」

「返事はすぐじゃなくて良いの。リナはまだ10歳だから。でも断ったらリナはずっと独り身になるからね」

「…まじか」


 半ば脅すように宣言するカタリナ。こうでもしないと考えすらしない。前世も含めてカナンの性格をよく知るカタリナは攻める。


「…にいちゃんな、あと数年したら、一度世界を回るんだ。」

「えっ?世界って…にいちゃん居なくなるの?」

「定期的には帰るけど、そうだな…家に居ない事が多いよ」

「いや…いやだよ…置いていかないでよ」


 嫌だ。また置いていかれるのは絶対に嫌だ。リナは眼に涙を溜め考える。頑固な兄だ、その意思は固い。


「リナ…」

「それなら…強くなる」

「えっ?リナ?」

「リナは、にいちゃんみたいに強くない。神を倒せるほど強くなるなんて無理。でも自分を守れるくらい強くなる事は出来る」


 もう決めた。自分のぷにぷにな手を握り、強くなってやると言うカタリナの意思は固い。カナンの脇にある藍色の石を見る。


(アイさーん!助けてー!)

(仕方ないわねー)


 カタリナの超感覚は石とのアイコンタクトを成功させるに至る。


『カタリナちゃんは私達が面倒見るわ。強くなれば連れて行けるでしょ?』

「んぅ、まあ、そうだが…」

『カタリナちゃんの片想いは私より長いのよ?今すぐじゃなくて良いから、受け入れてあげなさいよ』


 前世も含めたら何年かしらねぇ…と死して世界を越える程の想いを持つカタリナをアイは尊敬していた。


「…強く…なれたらな」

「…うん!」


 前世からの想いが届く。報われる。条件は…強くなるだけ。カタリナは、自分は、恋する乙女は強いのだ。そう言い聞かせて努力する事になる。




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