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精霊の森へ

 それから魔導具を学校に提出。

 王女に会いに行ったり、家族と過ごす。


 ブライトは順調な様子で、幸せそうな日常をすごしている。


 週末になり、カナンは古代の研究報告を読むため精霊の森へ来た。


「やあ、リーリア」

『アキー、アイー』

「おはよう、リーリア」


 アイとリーリアは家でゆっくり過ごし、カナンは研究報告を読む。いつもの日常。


「ダークマターの研究かあ、にしても凄い技術だな。地球より上だ」


 ダークマターを兵器転用する技術が書いてある。凄いなぁ…という感想だが、危険なのは確か。


「血肉や魔力で成長する暗黒物質を核にしたホムンクルスに魔石を埋め込んで行く。

 すると全属性を吸収する魔物。魔物の王作れる……か。この理論は封印だな。怖すぎる」


 読み進めていくと、リーリアがカナンの頭に乗る。


『アキー?』

「リーリアどした?」

『なんか精霊がざわついているんだ』

「何かの異変か?」


 異変と聞いて、リーリアが思案顔。

 何か大事な事を言い忘れている様な、そんな雰囲気で首を傾げる。


『んー?……あっ!そうだ!前にオリジンと戦った時に、赤色魔力があの辺りに増えたらしいんだよ。忘れてたー』

「そうなのか?でも赤色魔力が増えただけだろ?」

『そう、増えただけ。赤色の魔物が活性化するんだ』


「じゃあそこら辺で何か魔物が暴れてるのか?」

『んー、暴れてる訳じゃ無いんだ。夏が近付いて更に赤色が活性化して、出る?何が?』

「なんだ、良く分からないな」


『ちょっと精霊の話を纏めるね!』


 リーリアは意識を集中している様子。精霊達と会話をして、ふむふむと頷いている。


「アキ、魔物かな?」

「多分な」


 次第にリーリアの顔が曇っていく。えー、うそー、と言いながら悪い事を隠そうとしない。


「嫌な予感がするな」

「ウフフ、そうね」


『アキ、アイ』

「わかったのか?」

『うん、もうすぐ…紅の魔王が復活する』


 暫しの沈黙。

 紅の魔王。

 帝国に封印されていると書かれていた深紅の薔薇姫。


「「……」」


「まじか、そういえば帝国に封印されてるって本に書いてあったな」

『直ぐかは分からないけど精霊が調査して欲しいって』

「分かった。アイ準備しとけ……アイ?」

「……」


 アイは何かを考えている様にボーッとしていた。

 カナンに呼ばれてハッと気づく。


「アイ?」

「ん?ごめんね、ちょっと考え事してた」

「紅の魔王だもんな、おそらく成体の魔王」

(アイはまだ成体じゃない、多分あと6年くらいかかるはず)


「ええ、大丈夫よ。ただの魔王なんて直ぐ倒しちゃいましょ?」

「ああ、そうだな」


『場所はオリジンと戦った場所の東に神殿があるからそこだって。復活してなかったら再封印宜しくだってさ』


「神殿か、封印はわかった。じゃあ行ってくる」

「行ってきます」

『気を付けてね』



 急遽アイと二人で神殿に向かう事になった。

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